ゲームスタート
トランプをしよう。お前の血でダイヤを書いてやる。
~VIPルームのBAR~
「やぁ隣いいかい?」
「空いてねぇぞ」
「幽霊がいるのならそうかもね。でも残念――ほら座れた」
舌打ちするエドとおちゃらけた態度のウイスキーがそこにいた。
ウイスキーはエドの飲んでいる酒を見て、同じものを注文した。恐ろしく早い速度で酒が入れられ、ウイスキーの前に置かれた。
「うげ⋯失敗したな。君が飲んでたのこれかー。えっ――ちょっと待って。たくさんまだ酒が入っているのに、氷が無い。もしかして君、俺にこれを注文させる為に、頼んだ?」
「⋯なんの事だ?(ニヤ)」
「⋯はぁ、全く。いい死に方できないよ君。⋯いや、だからこそあんな【勝負】ができたのか」
~クスノキ達がホワイトハウスに入った直後~
「おい、お前が泥王か?」
「だったら? 王って分かってるならもう少し敬っ――」
「取引だ。俺とギャンブルしろ。負けたらお前の権限でVIPルームに俺をねじ込め!」
◇◆◇◇◇
「――って君が言ってきた時はびっくりしたよ。まさか王にギャンブルを申し込む無礼者がいたとはね⋯と」
「だがお前はそのギャンブルに乗った。そして俺が勝った。そうだろ?」
「そうだね。あっそういえば下で君のお連れさんにあったよ?」
少しだけエドの額がピクりと動く。
「クスノキにか?」
「うん。でもいいのかい? 彼は今モルトと決戦をするつもりだよ?」
「だったら? こちらから塩は送った。あとは何とかするだろ」
「――んー? 僕には彼女が負ける未来しか見えないな。モルトが負けるとは――」
「勝つさ」
ウイスキーは彼の目を見て笑う。
エドの表情はまさに【余裕】。まるで未来がわかっているかのように、何も心配いらないと――目で訴えていた。
「⋯へぇ。随分と信頼があるようだ。勿体ないことしたな。勝負を見てくれば良かったよ。――でもこれでますます楽しみになった。彼女がVIPルームに来る日が」
「言っておくが、俺の待ち人だぞ。お前のじゃねぇ」
「分かってるって。でもさ、期待しちゃうよね。このギャンブルの世界でいちばん強いのは⋯【ビギナーズラック】だよ」
◇◇◇◆◆
通常ルーム
「ではカードを配るでありんす」
一枚⋯一枚と、俺とモルトの前に配られていく。因みに先程までいたディーラーはモルトの仲間だったらしく、シズクの一撃で気絶している。⋯俺もその瞬間逆らうのを辞めた。
まぁ俺もだが、目の前のモルトもだな。
「あなたは、シズクさんが苦手なんですか?」
「⋯好きだと思うか?」
「でしょうね。さ、始めましょうか」
という事でゲームスタートだ。気楽に行こう。ぺっぺとね。
「――あぁそう言えば最後に⋯イカサマをわっちが見つけた場合は即刻失格にするでありんす」
はいはい、イカサマするのなら見えないとこらでやれってことね。
さてとまずは、自身の命とも言える【カードを抜く】作業だ。
さてと何にしようかなー。これも⋯これも⋯いや、これだな。やっぱり一番カッコイイやつにしたいもん。これをシズクに渡せばいいんだな。
【♤の1】
⋯大丈夫かな? 凄いわかりやすいやつを渡してしまった気がする。モルトもカードを渡した。何にしたのだろうか? まぁ普通に考えて俺の手札に無いものだよな。うん全くわかんねぇ。
シグレのコイントスで、最初はモルトからになった。
「回答」
――だろうね。そりゃそうなるわ。当てずっぽうでも当たれば勝ちなんだから。
「スペードの――」
⋯え?
「――3」
「残念ハズレでありんす。ペナルティとして手札を二枚クスノキに、次の出番の解答権なしでありんす」
⋯あっぶねー! 怖かった、、いきなり連載終了する所だった。次回作にご期待されてもね。
「クスノキの出番でありんす。どうするでありんす?」
んー? どうしようかな。とりあえず俺の手札を見てみよう。
"
手札。
ハート・1 6 5
ダイヤ 2 4 7 9
スペード 3 6 5 2 7
クローバー 1 3 11 12 13
"
――って感じか。ゴミみたいな手札だな。まじで全くわかんねぇ。てかこんなにバランスよくバラけるものかね?
⋯適当に答えるか? いや、とりあえずここは引こう。
【ハートの7】
⋯いやうん。だから何? 終わんのこのゲーム。あとさ――
「クスノキさん頑張れーー」
アルミシア⋯うっさい。
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