なんかいる
時は戻り、アルピス。
「大丈夫なのです?」
「⋯多分」
ハクアとカゲは、前殺されたけた場所に来ていた。
【中央制御室】そこに何かがあるらしい。とカゲは語りハクアは無理やりついてきた。
ジメジメしている。ポツポツと上から水が垂れてくる。通路は寒く、石を上をふむ音と、少し柔らかい水の音が聞こえていた。
後ろにあった光はもうない。前にあるのは、等間隔にある電灯が少し照らす道だけだった。
「こんなに寒かったのです?」
「そ、そうでござるな。息を吐くと白くなっているでござる」
会話が無く、ただ進むのが嫌だってふたりは、無理やりにでも会話を探す。だがそれも直ぐに終わり、また静寂が訪れる。
"ただ歩く"そんな当たり前の行動がこんなにも足が重くなることを二人は知った。(怖い)それが二人の感想。
そしてドアにたどり着く。ここから先で二人は襲われた。そのトラウマを抑えながら、必死に扉を開けた。
何も無い場所が現れる。
ハクアは少し気が楽になってカゲの後を追う。
「⋯何も無いのです。カゲやっぱり帰ら――」
「おかしいでござる」
その言葉にハクアの顔に冷や汗が募る。やっぱり来なければよかったと少し後悔した。
カゲは床にある"体液?"を触る。ネチャネチャとして少し青臭かった。
「な、何がおかしいのです?」
「⋯拙者が前ここに来た時は、割れてないカプセルが"一つ"あったはずでござる。それが無い――ハクア!!」
ハクアの後ろに何かいた。カゲは彼女を引っ張り"拳"を避ける。ハクアがいた場所に拳が当たり、地面がめり込む。
当たっていればタダでは済まなかっただろう。
「何なのです!? この【化け物】は!」
ドロドロとした体を持っていた。融解しては再生を繰り返している。腐乱臭を纏い二人を襲う。
「固有魔――」
言う前にカゲは吹き飛ばされた。拳で肋骨が潰れる音を奏でながら、奥に吹き飛んだ。
ハクアがカゲのの所に行くと、触れた場所に血が付き床に湖ができていた。
「カゲ⋯」
「ハクア⋯逃げるでござる。拙者は置いていくで⋯」
カゲの声が消える。死んだ訳でなく気絶しただけだが。このままでは死ぬ。それは明白だった。
「カゲ!」
ハクアは逃げる。勿論カゲを置いていかず、担いで必死に逃げる。
化け物も追ってくる。限り無く早く。だが以外にも並走して、追う追われるの関係で走っていった。
大きな広場に出る。十分ぐらい走った。ハクアも限界で足がもつれてその場に転ぶ。
背中が冷たい。カゲの血が伝っていくのだ。
もう助からない。そんな事はハクアも分かっている。でもそれが彼を担がない理由にはならないのだ。
それも終わる。チェックメイトだ。化け物のこぶしがハクアに当たる――はずだった。
「⋯全く、なんで俺が人間を助けなくちゃいけないんだ」
ハクアの目の前には一人の男が立っていた。
その背中は普通の人間で、黒髪がなびき、はぁという溜め息が聞こえた。
「⋯貴方は?」
ハクアの声に何も答えない。いや、一言だけ答えた。
「――ただの魔王だよ」
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