そこから始まった
あぁ、そうなんだ。と思った。
結局何もかも変えられなかった。"アルピス"は罪を犯した国。それは告白したいが、伝えられない罪。
いつか来る、何も無い日の祭りに全ては明かされこの国は崩壊するだろう。
◇◆◆◇◇◇
「ん? 朝ですか?」
なんだろうか。重要な夢を見た気がするが、何も思い出せない。アルピスが出てきた気がするんだがな⋯
昨日、モルトとの勝負が成立して「勝負は明日」という事になった。
そのお陰か、アルミシアの奴隷化も明日に延長になった。⋯聞かなくても落ち込んでるな。
「アルミシアさん。何を落ち込んでいるんですか?」
「⋯そんなのひとつしか無い。オイラが私の為に勝負を挑んだ事です。オイラなんかのためにどうして」
まだ言ってるのかそんなことを。
「⋯別に貴方の為じゃありませんよ。ただ私がムカついたから勝負を挑んだんですよ。貴方のせいじゃありません」
「そんな事言われたって⋯」と、アルミシアはこちらを見ようとしない。そろそろ『聞く頃』だな。なぜ彼女がホワイトハウスに居るのかを──────
「アルミシアさん。そろそろ聞かせてくれませんか?」
「⋯何を」
「貴方が『ここにいる理由』です。何故そこまでしてしがみつくんですか?」
「⋯話さなきゃダメですか?」
「私は貴方の為にやっています。それぐらいは聞いても良いのでは?」
「結局おいらの為じゃないですか──────」
そこから語り始めたのは、アルミシアの野望だった。
「⋯クスノキさん。VIPルームには何があるか知ってますか?」
「(⋯そういえば聞いた事なかったな)いえ特に? お金とかですか?」
アルミシアは少しだけ開いた目でこちらを見る。
「やっぱり知らないんですね。VIPルームの最大の報酬は情報です。VIPルームの最奥、子のホワイトハウスの主はこの世の全ての情報を持っています。
そこで私は知りたいんです。あの事を」
「⋯あの事?」
彼女は息を飲んで、覚悟を決めて話す。
「聖剣"フォールアウト"の居場所を聞くためです」
ん? 何て?
「⋯あの⋯アルミシアさん。もう一度聞いても良いでしょうか?」
「⋯はい? あまり声に出したくないですが、フォールアウトです」
⋯偶然だよな? 同じ名前のだけだよな? あれー⋯やばいなー。
「ア、アルミシアさん、チナミニ、ケイジョウトカハ?」
「(⋯何でカタコト?)私もよく知らないのですが⋯それは持ち主の言葉に応じて姿を変え、敵を滅ぼす聖剣らしいです」
あー俺。コレモッテマスネー。
読んでいただき本当にありがとうございます!
星を増やしてくれるとありがたいです。
面白かったと思ったらブックマーク!
感想やレビューもお待ちしております!
星ももちろん大歓迎!
具体的には広告下の☆☆☆☆☆を★★★★★にね。
そうするとロリのやる気が上がります。