ギャンブルを言い換えればエンターテインメント
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···いつの間にか朝を迎えたらしい。
俺は水面を見て目を開ける。
何故そうなってるかと言うとだ、まず部屋に泊まると宿泊料で金がかかるという点。
そして、先に寝たアルミシアのいびきがクソうるさかったという点だ。
なので俺は、一枚の毛布で階段の下にくるまって寝ていた。意外と悪くない、水が暖かいのか、意外と夜も寒くなかった。
「さて、朝飯を買いに行きますか」
◆◇◇◆
食堂についた···ついたにはついたんだが···なんだここは?
"ビバ! 50%で豪華定食! 50%でおにぎり1個のギャンブル飯!"
···えぇ、ここでもギャンブル? 普通に食わせてぇーな。
あぁ違うわ、普通の食事もあるのね。ただこれはおにぎり一個の値段で豪華定食になりますよっていう甘い罠だな。
一日の初めは朝飯から始まる。普通の金を払えば、普通の食事が取れる。なのにそれをするバカなんて───
「アルミシア! おにぎり1個!!」
「あぁー! なんでぇー!」
───もういい! あいつは知らん! 餓死すればいい!
◆◇◇◇
「じーーーー」
「···あの、アルミシアさん?」
「じーーーー」
「···あげませんよ?」
「べ! 別にオイラは欲しいなんて思ってませんよ!」
はいはい、そんなヨダレ垂らしていて、説得力がありませんよ。本当にあげないからね? 唐揚げ定食を頼んだけど、まさか白飯に唐揚げ一個とは思わなかったし。
「クスノキさん、オイラにひとつ教えてください」
「···何ですか?」
「どうしてオイラはさっきのギャンブルに負けたんですか?」
さっきの? あぁあのギャンブル飯の奴ね。
こっからでも見えたけど、シンプルなおみくじだったね。割り箸が二本入った箱があって、それで赤い方を引いたら大当たりっていう分かりやすい奴だ。
だが、その分かりやすいって所に罠がある。そしてポイントは箱に入ってると、割り箸という点だな。
典型的なやつだ。日本にもいたな、ああいうの。
「アルミシアさん、答えは簡単ですよ。あれは"当たりなんか入っていません"というのが答えです」
「···は? いやそれは無いでしょう。だって私の前の人は当たってたんだし」
「えぇ、それは私も見ましたよ。でも考えてみてください。おにぎり1個の値段で豪華定食を売って、運営になんの旨みがありますか?
あれは私達の所で言う"サクラ"と言うやつで、前の人はさも当たりが入っているかのように見せる、要は買収された人間ですよ」
「···嘘でしょ」
本当になんでこんな純粋な子が、こんな真っ黒な場所にいるんだか。善意なんて悪意持ってる連中からしたら、格好の餌でしかないんだよ。
「···アルミシアさん。最後に忠告しておきます。次の港で船を降りてください。いずれ破滅しますよ」
「あはは、それは無理なんですよ。オイラは港に降りる金がないんです。もうすぐ奴隷になっちゃいます」
···まぁ、そりゃあそうか。あんだけ負け続けて、騙され続けて、金が残ってるはずがない。
そして、昨日聞いた話だが、この船には『VIP層』と『ノーマル』と『奴隷』に別れているらしい。
奴隷は今食べてる飯や、船を動かすために不眠不休で働いている。彼女には無理だな、おそらく直ぐに倒れて病気になって終わりだろ。
「そういえばクスノキさんは、昨日の夜は何をしていたんですか?」
「あぁ、あなたのいびきがうるさかったので、外で寝ていました」
「···ズバッと言いますね。じゃあ『あのニュース』も知らないんですか?」
「あのニュース?」
「昨日の夜に、史上最速でVIP層に上がった天才ギャンブラーが現れたんです。名前は確か『エド』と言いましたか?」
「あぁ、なるほど彼が···は?」
その時俺は初めて気づく。エドはもう既に俺を助ける気など一切ないということに。
"アルピスの祭りまで後一ヶ月と三週間ちょい"
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