漫画だどいいけど現実に居るとめんどくさいやつ
あらすじ 涙王登場
朝起きただけ、ただそれだけで死にたくなった。今日だからじゃない、今日も起きてしまった、一日が始まった事実に死にたくなる。
人間一度は誰かに”死んで欲しい”と思った事があるはずだ、日常の人間、アニメや漫画の胸糞悪い悪役など、それでもそれが本当に起きたら”死んで欲しくなかった”と口からほざく。
それは異世界でも変わらない。この女は一度誰かに向けて死んで欲しいと願った。
おそらくその願いは現実になる、ブロットは定まっている。あとはスイッチを押すだけ。
それだけで【あの悲劇】は起きるのだ。アルピスが崩壊する九日間が。
◇◇◇◇
「よ、よろしくです。えへへ」
シャイミールと出会ってから俺らは少し当たりを散策した。国を動かす機械が休むこと無く、光を放ちながら動いている。
排水、稼働、暗転やなんか色々と、この機械が全て動かしていた。
名を【キング】というらしい。⋯⋯王ばっかいるなここは。
「⋯シャイミール殿、今すぐここから出ていってくれないか? ここに部外者がいるのは何かと困るのでね」
───は? うわ、ギアルが触らぬ神に手を出しやがった、さてと返答は⋯⋯
「えへへ、嫌です」
だろうな。日本のゲームでもこういう性格の奴はいるが、決まって芯がある。普段はオドオドしているのに、自らの居場所を奪う要因には容赦しない。
まずいな⋯⋯もしもシャイミールが暴れたら俺一人で何とかなるもんなのか?
「⋯⋯シャイミール殿、もう一度だけ言う、ここから消えてくれ⋯さもなくば────」
「えへへ、ギアルさん。さもなくばなんですか? 私はここが好きなんですジメジメして落ち着きます。ここから私を追い出そうというのなら────死にます?」
その瞬間、一気に周りの空気が凍る。物理的にでは無い、意識的に空気が凍った。時間にしてたった数秒も無いシャイミールの殺気が瞬間的にギアルの胸を貫く。
俺も油断していた。ギアルにも何か策があるのかと思っていたが何も無かった、ただシャイミールを舐めていたのだ。
俺はアリスやプリス等の他の王を見ている。だからこそシャイミールには関わらなかったのだが⋯⋯これはめんどくさくなったな。
正直者が馬鹿を見るとはまさにこの事だな。
ヘルプに向かうか、ギアルも殺気を食らって膝から崩れ落ちて動けなくなってるし─────
「ギアル! シャイミール、わかったあなたの意見を尊重しよう。その代わり、今回の我々の調査には手を出さないで欲しい!」
────おぉ、エドが止めてくれた。まぁいいや、それならそれでさ。それにしても涙王か⋯⋯あ、どっかで聞いたことあると思ってたけど思い出したわ。聞いてみるか、他の奴らに聞かれるとめんどくさいので隅っこで。
「すいません、シャイミールさん。少しいいですか?」
「⋯⋯はい、クスノキさん。どうしました? あなたも出ていけって言います? えへへ」
「あー、いえ。私はある人間と知り合いで、彼が貴方と会う約束をしていたので、どうなったのかな? と。魔王アリスとはどうなったんですか?」
「⋯⋯なんで貴方、魔王と知り合いみたいに言ってるんですか? ダメですよ、そういう冗談は。魔王と知り合いなんてそんなことある訳────あれ? そのブレスレット⋯⋯まさか本当に? 魔王と友達? えへへ。凄いですね!!」
ブレスレットってこの腕輪か。確かにこれはアリスから貰ったやつだがマーキングみたいな役割があるのか。
さて、あちらも俺を対等と認めてくれただろう。さてでは俺からお願いしようかなー!!
「シャイミールさん、ここからは出ていってはくれませんか?」
「嫌です」
はい撃沈。
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