正義の剣
あらすじ テンペスト!いざ尋常に勝負!
テンペストは少し戸惑っている。こんな矮小な獣が挑戦者だと?幼女に男に女、腹には膨れないがせめて10分は持ってくれと思う。
俺は少し後ろに行き、ナイフとユーロを前に出す。
「頭?」
「少し貴女方の実力が見たいです。私はあとから戦うので戦ってみてください」
「まじんこでいってる? クスッチ?」
あぁ、本当だよ。てかよそ見してていいの?相手来るよ?
「ユーロさん! 前見て!」
「つっ!?」
おぉ!凄いな あのテンペストとかいうクマの腕からは高圧力の風がでるのか。これはもう大砲に近いな。近づけば大きな手と爪、遠ければこのように空気の大砲だ。手強いぞ、これは。
「頭、本当に手伝ってくれないのか。わかりました ユーロさん!俺が殺ります!貴方は牽制をお願いします!」
「任せろ、フーチン!」
そのあだ名はやめてください!と叫びながらナイフはテンペストに突進する。腕をかいくぐりそのまま体に蹴りを入れる。大きな音がなりテンペストの体が波打つ。だがそれだけだった。
ナイフは気づく。
(チィ!こいつ体が全部脂肪で出来ているのか!? それにこの体毛も厄介だ! 固くしなやかで衝撃を分散してやがる)
「グォォ!!」
大きな咆哮と共にテンペストは腹に力を入れる。脂肪は蠢きナイフは大きく弾かれる。そのままナイフは地面に落下した。
「フーチン、だいじょぶ? 」
「頼むからそのあだ名はやめてくださいそれと大丈夫です!もう一度いきます、援護を」
「ガッテン承知、」
では今度はユーロの動きを見てみよう。少しぎごちないがそれでも、ナイフを援護している。時にテンペストの視界の端で邪魔をし、投擲などで注意を引いている。
良いね。てかこの際だから聞いてみるか。
おい神!いる?
【はいはい。いますよ、、っておお! テンペストと戦ってますね! 貴方は戦わないんですか?そういう人は嫌われますよ?】
俺も後から行くよ。ってそうじゃなくて、ユーロに浄化当てたらパリピになったんだけどどういうこと?
【1から説明してください】
俺はかくかくしかじかで説明する。
【ああ、なるほど、あれは浄化の力では無いですよ?ただの彼女のもう一つの側面です】
えっ?でも浄化当てたら変わったよ?
【貴方最初にナイフさんに絡まれたでしょ?めちゃくちゃ性格の良くなったナイフさんを見てユーロさんは確信したんです。今が変わるチャンスだと。これを理由に変われると。
つまり彼女は何も変わっていません。まぁ、ただ、何も言わない所を見ると触れてほしくないんじゃないですか?】
俳優みたいな奴だ。俺でも騙されていたぞ?怖いな。やはり腐っても元王女か。
【てか本当にいいんですか?もうそろ彼女達死にますよ?】
そうだね。死なれちゃ夢見が悪い。行きますかそろそろ
テンペストと塵2人の戦いは拮抗していた。テンペストがプライドで手加減をしているだけだが、それでも2人は頑張っている。そして明確な差があった。
「ユーロさん大丈夫ですか?」
「ちょっともう限界かも。やばいねこれは。」
テンペストはいわゆるチートだ。魔法攻撃は毛皮でほぼ効かない。そして物理は持ち前の脂肪で弾く。近づけば大きな手で叩き落とされ、遠くに行けば空気の砲撃で大ダメージを食らう。
ナイフは空気の弾丸をくらいすこしよろめく。
(いい加減にして欲しい。なんでもありにも限度がある。)
ナイフの攻撃で少しは削れているがそれでも少し。この攻撃で倒すのなら太陽がもう1回沈んで上がる事は覚悟しなければならない。
ではこんな相手の時はどうするか?撤退?こんな強者がそんな選択肢を残すと思うか?逃げれば勝ちという言葉があるが、逃げられる実力があるのならそもそも苦戦などしない。
そんな時は!
金属の音が鳴る。ナイフは目をつぶっていた、テンペストの攻撃が来て体が硬直したからだ。だがその攻撃は当たらなかった。目の前の1人の幼い少女に阻まれたから。
「大丈夫ですか? ナイフ」
「遅いですよ。あとは任せますからやっちゃってください」
うん。ユーロも大丈夫そうだね。ではレクチャーしてあげよう。この化け物の倒し方を。
あと、テンペストって言ったか? お前、調子に乗るなよ?
テンペストの背中から青い悪寒が走る。こいつだ! こいつだ! と本能が告げている。まず殺すべきはこいつだったと。これは幼女などでは無い。化け物だと本能が告げている。
俺にも分かる。こいつは強いと。この体になってウルフを倒した時は少し残念に思えたが少しはやりがいのあるやつもいるらしい。試させてもらうぞ。俺の剣を。
俺は剣を抜く。あの時盗賊を吹っ飛ばした剣ではなく、ちゃんと研いである剣。刀身は白銀のように美しく、少し重い良い剣だ。
俺は構える。剣を上にあげ振り下ろす体制にして、振り下ろす。その簡単な動作でありながらこの体は奇跡を生む。
「終わりましたね。」
後々に残っていたのはピンピンした俺と真っ二つになったテンペストだった。
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