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永劫回帰は夢を見ない  作者: ユナ
涙花寵愛編
130/274

6倍じゃあ!


一時間たっただろうか? マジで誰も来ないな。そんなにここはセーフゾーンなのか。


「そういえばお主は─────」


ニャークルが寝ている時にアリエルが話してくる。


「────旅の者じゃろ? 何しにアルピスに来たのじゃ?」


「…いえ特に、目的等はなく、少し息抜きも兼ねてですかね。前の国もその前も争いばっかりでしたから」


「ふむそうか。ではゆっくりしていくといい、今から二ヶ月後にある祭りが開催される。それ迄は滞在してほしいの」


「二ヶ月はさすがに長いですね」


「そういうな、この王宮に泊まらせてやるからな」


……なんでこんなにも親切にしてくれるんだろうか? 別に俺なんて相棒のオオカミも救えなかった弱い奴だぞ? 助ける価値なんてないに等しいのに。

あっ、てか──────


「すいません、実は私二人でこの国に来たんですが」


「ん? 相方がいるのか、連れてくると良いぞ、一人も二人も変わらん」


そうですか、二ヶ月も滞在するのは少し怖いが、プリス次第だな。

世界の剪定を止めなくてはいけない、それは分かっている。だが、それでもどうやって止めればいいのかも分からない。

そもそも【異世界から来た俺が世界を救っていいのか?】という疑問すら心の中にある。


「にゃあ? にゃあ!!」


その時、ニャークルが飛び起きた。見ているのは扉。


「ニャークル、来おったか?」


「王女様、その通りですにゃ。この足音、この匂い、この歩幅、間違いなく【アルフレッド】様ですにゃ」


誰だ? それは、と聞いてみると、どうやらアリエルの側近でめちゃくちゃ厳しい人らしい。

よく居るよね、そういう人は。まぁこれが王なら厳しくするのも当然か。


扉が開いた─────トコトコとこちらに歩いてきている。

「顔を伏せるのじゃ!」とアリエルに言われたので俺は知らんぷりをしておこう。

側近と言うより執事のような服を着ているな。メガネをかけて髪の毛がきっちりとしている、マジでできる社員みたいな格好だ。


「ニャークル殿、仕事中すまない。こちらに我が王がいると聞いたのだが?」


「いるのにゃ、王女は今日一日勉強を図書館でしていたのにゃ。決して外には出ていなかったのにゃ」


どうやら懐柔はしっかりと出来ていたようだ。アリエルもシメシメという顔だ。バレるぞ、そんな顔していると。


「ニャークル殿、本当に我が王は一日中図書館にいたんだな?」


「い、いたのにゃ」


「そうか───来月のマタタビを六倍にしてやる! もう一度聞く、本当に王はいたか!」


「いなかったのにゃ! 外出していたのにゃ!」


「なんじゃと! ニャークル!? 裏切ったなお主!!!」



──早かったなー、即落ちだった。てかまじでダメダメじゃねぇかこの王様は。

まぁいつかはバレるんだからよく耐えた方だと思うよ。


「さて、我が王の課題を三倍に増やすとして貴方は誰だ?」


おっ、こちらに矢が向いたか。さてこちらをどう切り抜けるか、当たり前に不法侵入だからな。


「あっどうも、クスノキと申します。私は────」


「こやつは! ワシの生き別れの姉じゃ!」



黙っててくれない!? お前の生き別れの姉妹なんて信じられる訳ないだろ。


「なるほどわかった、部屋は用意しておこう」


ほらな────は? 信じられた?


「なんて言うと思ったか? まぁ、お前の素性はわかっている。だからここに来るのが遅くなったんだが、まぁ歓迎しておこう。連れもいるんだろ? さっさと連れてこい」


────意外と話が分かるやつだった!

読んでいただき本当にありがとうございます!


星を増やしてくれるとありがたいです。


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そうするとロリのやる気が上がります。

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