γ地点
あらすじ。コールアウトフラワーに合う。まぁ、戦う理由もないのでスルーするけど。
洞窟を歩く。ゴツゴツとした地面を歩き、時には少し低い天井を潜る。γ地点まではまだまだある。
神の恩恵なのかここまで結構早いペースだったがまだまだ疲れていない。
まぁ、か弱いアピールしても無視されたんだけどね。
おっと、魔物が出てきた。やっぱ出てくるのか。少し試してみよう。俺の力はどうなっているのか。
種族 ライトウルフ 強さ…弱い
三体か。少し毛皮が光ってる。なるほどあれで仲間の位置を見ながらコンビネーションをすると。だがね、コンビネーションというものは、相棒がいてこそ、真の力を発揮する。
「ガァァァル!!!」
一体がしびれを切らして俺に突進してくる。俺が幼女だから油断したのだろう。その油断がお前の命を終わらせるのにな。
その時、クスノキは一瞬でライトウルフの目の前に行き一刀両断した。他のウルフはもちろん、味方のナイフやユーロも冷や汗をかいている。
ホイっと!いっちょ上がり!意外と動きやすいね。この鎧。でも、剣が少し重いな。1000回も食べられると倫理観とかどうでも良くなるね。弱肉強食ってのがよく分かるよ。
だからさ、他の狼も殺されても文句ないよな?お前らが最初にカードを出したんだ。いまさらホールドなんて出来るわけないだろ?
死ね。
クスノキはもう一体のオオカミに向かって石を蹴る。それは加速していき、その額を貫いた。
二匹の同族がやられて怯えている最後のライトウルフは闘争を選択するが上からのクスノキのスタンプで頭を潰された。
いいね。いい体だ。少し物足りないけど、まぁいいや………まって、ナイフとユーロがすんごい顔でこっち見てる。やべ、
「頭ってほんとに子供ですか?戦い方が大人と言うか、1匹づつ入念にやっていく所とか。」
やべやべやべやべやべ。助けてユーロ、、無理かユーロもそんなに馬鹿じゃない。こんな所でバレるとは!
「すっげぇじゃん!そういう習い事やってたのか!?早く言えよ〜。こんな歳でなー。」
馬鹿でよかった!あぁ!うん!そう!そうだよ!大変なお稽古だったけど頑張ったんだよォー!
、、はぁ、少し戦い方は幼くしようかな。剣振り回してれば良いのかな。
【クスノキ参上!悪いやつは正義の私が許さない!って感じで戦えばいいんじゃないですか?】
お前の現状をこの惨状にしてやろうか?
【韻踏んでますね。上級者ですね。】
うるせぇ。
クスノキは、その後何とか誤魔化しその場所を後にした。γ地点まであと、少しの所までくる。その時クスノキの目にあるものが映る。
死体か。もう白骨化している。悲しいな。誰にも知られずに、ここで朽ちていくのだろうか?少しでも遺品を、、
「ダメですよ頭。前を見ましょう。そうやって過去の人間を思っていれば次にああなるのは俺達です。」
分かってる。分かってるけどさ
「思いを繋ぐことは出来るはずです。彼の名前だけでも、」
「それを繋いでどうするつもりです?偽善者でも名乗りますか?」
あ”?
クスノキの殺気がナイフを襲う。だが、それでもナイフは何も思わず続けた。
「俺達の手は小さいです。いつも何かを持っている。貴方は、彼の思いを持てるほど、手は空いているんですか?何を捨てるつもりですか?」
何も捨てるつもりなんてない。捨ててやるつもりなんてない。全部拾わなきゃ行けないなら口も使って全部拾ってやる。傲慢だとしてもそれが生きるということだ。
ただ、そんなことわかってるよな。お前は。一体幾つの仲間を失ってきたんだ?どうしたら、そんな切ない考えになる?どうしたら希望が持てる?誰も失いたくないのは分かる。
なら俺が今やることは、、
「いずれ迎えに行きます。待っていてください。」
クスノキは、手を合わせて骨に祈る。その行為に意味は無い、目の前にあるのはカルシウムの塊だ。ただ、それは本人の事であり、相手には意味があった。
少しクスノキの体が光る。祈りの力によって光る。少し魔力が溢れているのだ。その光は相手を包み、消えていく。その光と同時に死した骨も一緒に。
その様子をナイフとユーロは見ていた。
「ナイフ、これは。」
「伝説は本当でしたね。聖なる力は相手を浄化する力がある。それは死体でも変わらない。単なるトカゲのしっぽかと思っていましたが、ちゃんと真実でしたか。ユーロさん。俺は頭を信じます。あなたは?」
「最初っから信じてるよ。だから、大丈夫。彼女ならスプラッタ王国を見ても大丈夫なはず。」
「いつ言うんですか?もう、貴女方愛していた国はもう、腐っていると。」
「いつか言うよ。ただ今じゃない。今は私の国の勇気ある人の死を傷んでくれる人がいることを誇りたい。」
そう言って、ナイフとユーロも目を閉じる。その時間は少しだったが、それでも思いは伝わった。この、勇者が愛する人を守ろうとしたこと、守れず目の前で食われてしまったこと。自分も適わず死したこと。
洞窟の上から水滴が一滴落ちてくる。小さな水滴はそのまま落ちていき、骨の窪みに落ちる。瞳の部分から水は伝って落ちた。
「アリガトウ。やっと彼女に会いに行ける。」
空耳のはずだった。死体が喋るはずがない。それでも聞こえたのだ。ならそれでいい。聞こえたら何か悪い事がある訳でもない。少しの奇跡として、胸に刻んでクスノキは先を進む。
そして、ついにγ地点にたどり着いたのだ。
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