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永劫回帰は夢を見ない  作者: ユナ
第4章 神国殲滅編
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進軍開始


時は進み、クスノキがエレシュキガルを去った後、ラムダが帰ってきた後になる。

居るのはアリス・クリスプ・オルレ・グリシャ・ラムダ・そして顔を隠しているふたり。

そしてラムダは自分が見て来たものをアリス達に話す。


「エレシュキガルは壊滅したわ、結果的には人間の勝ち、腐王と大空は消滅して平和が戻ったと言っていいわね。功績者はクスノキとカオリかしら、良かったわねアリス」


アリスは黙り、他の奴らはグリシャ以外(?)と思っている。そしてラムダはこの爆弾に自ら火をつけた


「─────あぁ言ってなかったわね、クスノキと言うのはクリスプと同じ聖職者でアリスのお気に入りなのよ。フフフ」


その瞬間疑問を持っていた人間に衝撃が走る。【あのアリスに気に入られる人間がいるとは……】と少し信じられない気持ちになっていた。


「ラムダ、後で覚えてろ、それよりもクスノキの進路は?」


「そうね、ちゃんとあなたの約束を守ってエルフ神国には寄らずアルピスに向かっているわ。……2人でね」


アリスは疑問に思う、クスノキと一緒に行った人間がいるのか、とどうでもいいと思っていたが次のラムダの一言で目を見開く。


「クスノキと一緒にいる女は【聖王】プリス・ジャンヒールよ」


「─────!!!」


衝撃が走る。特にアリスとクリスプに。


「あの女が生きていたのか?」


「そうよ、クリスプ。腐王の核は彼女だったみたい、そして浄化で彼女は助け出されたって感じかしらね」



アリスとクリスプは頭を抱える。よりにもよって最悪なやつが目覚めたと。グリシャは聞く。


「なぁ、アリス。そのプリスって言うのは誰だ?」


「……俺やクリスプと同じ【始まりの100年】の生き残りで、あの【優王】であり、最初の勇者サタンの師匠だ。正直俺じゃ勝てないかもしれん」


「マジで?」と言うグリシャにアリスはコクンと頷く。

だが、少し考えてアリスはある考えに至る。


(状況は最悪だ、あの脳筋がこちらに進撃すればすぐに殺される。だが、クスノキと一緒にいるのなら話は別か? であればクスノキを抱き込めば─────)


「因みに、プリスはきちんとクスノキに従っているらしいわ。飼い犬のように大人しいわよ」


クリスプは少し話す。


「……あの女が素直に従っていると? 信じられんな、あの女は聖王など名ばかりの乱暴者だったはずだ。」


アリス達は知らないのだ、クスノキの浄化に当たったものは強制的に改心させられるという裏技に。

だがそれは今は関係ない、アリス達には別の目的があるのだから。


「もういい、クスノキがエルフ神国に居ないのならば大丈夫だ。さて計画を話すぞ、今回の殲滅で参加するのは俺とクリスプとラムダとグリシャの四人だ。オルレと後のふたりは待機。オルレだけは準備しておけ」


オルレは少し頭を下げる。後ろには大量の人間が整列しているが全てオルレが用意した自作自演の言わば見せかけの人間だ。

だがそれでいい、アリス達には国力があると思わせればいいのだから。


「────進軍は3時間後、さぁ始めようか。世界を滅ぼす第1歩を」




────────



ここはエルフ神国。豊かな大地と地中から溢れる魔力によって繁栄を続けてきた由緒正しい国である。

国の中にはゴミひとつ無く、治安が行き届いている証拠である。

だがそれは表の話。どこにでも裏はあるものだ。


「とっとと歩け! ウスノロ共が! 所詮魔力しかない人形なんだよ!」


「───────」


地下には大規模な牢獄があり、そこにはある人種が投獄されている。

名を【転生者】、エルフ神国は転生者をこの牢獄に入れいずれは自国の為になら喜んで死ぬ兵士を作ろうとしている。

既に何人かは洗脳されてしまっているが、まだ諦めていない者もいる。アリス達は彼等も保護したいと思っている。この世界に恨みを持つにはピッタリだからだ。


「グリシャ、分かっているな?」


「分かっているよ、転生者は殺さない、エルフは皆殺しだろ?」


グリシャは一足早くエルフ神国にいる。とは言っても内部ではなく上空なのだが。


「いやー凄いね、これが最新のステルス飛行艇か、あのエルフ達が気づきもしないとは、流石だなオルレ商会は」


「もちろんエルフ神国にもこの飛空挺を進めましたよ?ですが「そんな安っぽいやつなど要らん!」と私たちの話も聞かずに追い出したんですよ。それが我が商会がエルフ神国から身を引いた理由になりますね」


グリシャが他者から見えない飛空挺から飛び降りる。そのままエルフ国の中心へと落ちていく───────


「ねぇ、アリスいいの? グリシャの切札を最初に使うなんて」


「……ラムダ、お前の言い分も分かる。だが大丈夫だ、というかグリシャには最初に使ってもらわないといけないんだよ」


────グリシャが街の中心の広場に落ちる。着地する瞬間エルフに見られ撃退されそうになるがもう遅い、なぜなら【指先がもう地面に触れているのだから】。



アリスは続ける。


「グリシャの切り札、固有反転は他者とは違う。まぁそういう意味では俺もそうなんだが、称号で王を持つ人間はある【ギフト】が渡される。それが【固有反転の一新】だ。

いいか? 変わるとかそういう次元じゃねぇ、文字通り生まれ変わるんだ。そしてその固有反転には決まって【神の名が授けられる】。大きくメリットは2つ。固有反転の中では領域が出るが、それが無機物に影響を与えることは無い、だがこの切り札は無機物、生物、全てに影響を与える。

メリット2つ目。そして、この領域は他者の固有反転で破壊される事がない!」


グリシャの指が地面に触れた瞬間、指先から赤い空が現れる。固有反転の更にその上、王のみが使える力、名を───


神域反転(しんいきはんてん) 神の朝(ジ・アザゼル)


───領域がエルフ神国を包んでいく。少しづつ赤く、黒く全てを飲み込むブラックホールのように国から脱走者を出さないために素早く、大きく飲み込んでいく。


「さて、グリシャの神域が出たか。俺達も行くぞ、進軍開始だ」


ついに始まるのだ。

エルフ神国VS魔王・怒王・神父・破壊者のこの世界の運命を決める戦いが。

読んでいただき本当にありがとうございます!


アリス達と一緒にいた2人は後々出てきます。今はお楽しみという事で。


星を増やしてくれるとありがたいです。


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感想やレビューもお待ちしております!


星ももちろん大歓迎!


具体的には☆☆☆☆☆を★★★★★にね。


そうするとロリのやる気が上がります。

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