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永劫回帰は夢を見ない  作者: ユナ
第4章 神国殲滅編
115/274

幕間

神国殲滅編スタートです。

クスノキは出てきません。アリスの物語と思ってください。


いつも同じ日に同じ夢を見る。

ただの朝、ただの日、ただの夢のはずなのに、妙に現実感がある。

大量の人間が彼に向かって指を指している。


「お前さえ居なければ」

「邪魔なんだよ、お前は」

「死ね、できるだけ酷く」


そのせいで起きる訳ではなく、ただ朝日を見て魔王アリスは目を覚ます。

ベットから降りて、受付に金を払う。食事などはついていないのでその日調達だ。


「いらっしゃい」


アリスは顔を変えている。なので今のように店員からも普通に接される。

来たのは魚屋。この国には海が無いので、輸入品なのだろうが、安価であれば買うに値する。


「この魚とこの魚を」


「ありがとよ、おまけしといてやる」


思った人間もいるだろう、なぜ異世界に魚屋があるのか?と。

魚屋だけじゃない、この異世界は違和感しか無いのだ。

土下座の文化もあれば腹切もある。


「────大声を出さねぇ魚屋もいいもんだな」


そう言って、アリスは家のドアに入る。

宿に居たのでもちろん家など無い。

だがアリスは平然とその家に入る。入って居るのは見知らぬ人ではなく、ラムダだった。


「遅かったわね。魚は買ってきてくれた?」


家に入ったはずなのに、ドアを開けたその先はアリス達が前にいた異空間の中だった。


「……毎回、場所変えるのやめてくれないか?探すの面倒だし、何より時間の無駄だ」


「良いじゃない、こういう時間潰しが楽しいのよ。それじゃあ私はご飯作ってくるわね」


アリスの文句をラムダは簡単に一蹴する。

アリスもちゃんと聞いてくれるなんて思って無かったので、少しの言葉遊びだった。

少しため息をついて、もう1人の同胞と喋る。


「よぉ、アリス元気か?」


「昨日もあったろうが、脳みそ腐ったか?」


「ハハハ!」と喋るのはアリスと同格の【怒王】の名前を冠する”グリシャ”

彼は少し事情があり、表に出られないので、この異空間で過ごしていた。


「なぁ、アリスよ。ラムダっていつ風呂なんかに入っているんだ?いつ見ても、本読んだり鼻歌歌っていて寝ているのかすら分からねぇぞ」


(……この異空間で寝てねぇ俺に分かるわけねぇだろうが)と思いながらも、から返事で「さぁな」と回答しておく。


今、アリスには2つの問題が同時に降り掛かっている。

1つ目は国が無いこと。

魔王アリスが征服していた国はとっくの昔に滅んで、数種類の国に分割で統治されている。

つまり取り戻そうにも一気に何個かの国を相手にしなきゃ行けない、まぁ可能ではあるがめんどくさいの方が勝ってしまう。


……そしてもう1つは。


「グリシャ、【アレ】の態度は?」


「昨日と変わらずだ。まさかここまで頑固とはね、まさに石のようだよ、意思だけにね」


グリシャのクソ寒いギャグは無視してアリスはその方向を見る。

居るのは1人の女性。両腕を拘束されて動かせるのは足のみ。それでも彼女は必死に抵抗を続けていた。

覚えているだろうか?アリスは前に国を滅ぼした時、1人の女性を連れ去った。

それがこれ。


「くっ殺!私は屈しない!暴力にも、さぁ何でも拷問するがいい、私の心は誰にも折れやしないぞ!」


アリスはまたため息をつく。困っているのはこいつの態度が変わらないのではなく─────


「なぁ、お前もうちょい静かにしてくんない?耳が痛くなるんだけど?」


「くっ殺! 私は屈しない! それに、耳が痛いというのならそれは私の声ではなく、貴様の健康だろ!」


────ブチっとなりそうな所をアリスは深呼吸で耐える。

アリスが異空間に住まないのは、こいつがうるさくて眠れないからだ。

そういえば言い忘れていたが、これの名前は──────


「私の名前は、「スピーク・アロエジャイ!」そうと知っておけ!」


「なんで今、自己紹介したんだよ! もう何回も聞いたわ!」


アリスは舌打ちをする。少しスピークの声が小さくなる。彼女は屈しないとは言っているが、その力は少なく、あるとてつもない力に殆どの才能を取られている。

アリスもそれを知って彼女を捉えたのだ。


「2人ともその辺で、ご飯ができたわよ」


ラムダが料理を持ってくる。いつの間にかグリシャも手伝っていた。

(逃げたな…)とアリスは思うが、これ以上喋っても無駄か。と食事をとる事にした。


「あなたはどうする?」


ラムダがスピークに喋る。

スピークは殆ど食事をとっていない。

魔王が作った料理など食べないと言っているからだ。


「フ!私を誰だと思っている!私の名前はスピーク・アロエジャイ!この私の中に存在しないのは「性欲」と「睡眠欲」と────」


スピークの決めゼリフの途中で、ラムダが料理を見せる。魚を油で焼き、ちょうどいい調味料をバッバとやり、いい感じに焼いたものだ。

見ているだけで、ヨダレが出てきてスピークの腹が大きくなる。


「────いただきます!」


「食欲はあるんだな、コラ」


アリスのツッコミでスピークはまた騒ぐ。だが少しだけ安寧の食事が始まった。


読んでいただき本当にありがとうございます!


(そういえば、くっ殺キャラ出てないな……)から生まれたキャラ。


星を増やしてくれるとありがたいです。


面白かったと思ったらブックマーク!


感想やレビューもお待ちしております!


星ももちろん大歓迎!


具体的には☆☆☆☆☆を★★★★★にね。


そうするとロリのやる気が上がります。

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