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永劫回帰は夢を見ない  作者: ユナ
第3章 腐都乖離編
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全ての者に祝福を


手が焼ける、足が燃える、顔がやける、腐王は初めの感覚に恐怖した。

だが同時に、ここまで追い詰められ、そして自ら動かなければならない状況を作り出した人間達に賞賛を送る。

だからこそ、『自らが消え去る事がこの世界にとって有益と分かっていても』戦わずにいられないのだ。


─────


「撃って! クスノキ達はなるべく撃たずに、腐王を狙いなさい!」


グリュエが指示を出しカウノが標準を合わせる。

「わ、私!砲撃した事ないんですが!?」といいながら頑張って俺達を援護する。

彼女2人は、戦場で戦えない。だが現場にいなくても戦える、手伝える事はある。

剣を持つ事だけが、戦う手段では無いのだ。


「クスノキ!なんか変なこと考えてないで集中しろ!」


────っと、ナレーションみたいな事をしていたら結構、皆が腐王を追い詰めている。

周りからの砲撃、アルグワの追撃で既に右腕を無力化していた。

あとは左手を何とかすれば、腐王までの道が開ける。

自分のフォールアウトで応戦するが正直効果が薄い、上位種で対抗出来ているんだから腐王なんて効かないとは分かっていたが、やっぱりショックだ。

……仕方ない、左手はあいつに任せよう、長いこと寝ていたらしいし。


「復活、活動再開 目標を排除します」


ダウンしていたカオリが起き上がってきた。

なんかブツブツと言ってたけど何を……してるの?


「習得。カオリの肉体に炎の魔法の痕跡無し、雷魔法を【強制習得】発動!」


カオリが腕を縦に振ると雷が上から落ちてくる。

今だ、今しかない、砲撃と雷、そしてアルグワの援護、これがあれば腐王の元まで辿り着ける!


アルグワ&グリュエ「総員!クスノキの援護!!」


───ありがとよ!とさぁ行くぜ腐王、最後の交奏曲だ!


耳に聞くに絶えない音が鳴り響く、腐王の咆哮だ。敵さんも本気でこちらを潰しに来ている。

下からワラワラと出てくるゾンビはフォールアウトで対応できる……だが、


「クスノキ!左腕が来てるぞ!」


何とか左腕を俺は避ける。あまりにもでかいのでジャンプしてぴょんぴょんと。

時折、雷が落ちていて周りのゾンビを焼いてくれるので結構助かってる。

あと50メートルってとこか?


「砲撃を最大に! クスノキなら避けるわ!」


と放送が聞こえる。……いや普通に考えて撃ってくれない?

普通に危ない、うぉ!今頭をかすったぞ!

だが腐王の動きが止まる。あとは最後の左腕の攻撃を回避するだけ、頼むぞ!王子様!


「行け!クスノキ!」


アルグワサンキュー!火で腐王を牽制してくれた。 さぁ行くぜあと10メートル!……あれ?赤く光ってない?

あと膨らんでない?おいおいまさか……


「回避。これは……」


「砲撃やめて!まずい」


「おいカオリ!って居ねぇし!ゾンビだから何とかなるか?」



────あっまず……


……大きな爆発が起こる。砲台は全て吹き飛び、アルグワ達も吹き飛んだ。

砂煙が辺りを覆いつくし、腐王の目には敵は誰もいない。腐王の逆転勝利だった……とでも思った?


「着いた!」


俺はまだ地下にいる。瓦礫の中をスルスルと進んで腐王の足元まで辿り着いた。

フォールアウトが効かなかった事からおそらく浄化を発動しても大したダメージにはならない。

だとすれば「体内」からならどうだ?

腐王の足に手を突っ込む。うわ、ヌメヌメしてる!

まぁいい、【浄化】発動!!


「……貴方の負けです。腐王」


俺の言葉と共に、腐王の体内に聖なる力が入り込んでくる。

濁った水にライトを入れたかのように、少しづつ光が広がっている。


「浄化!最大出力!」


俺は更に浄化を強めて、腐王を完全消滅させる。足に入った光は、腰、腹、頭に少しづつ広がっていき、最後には腐王は【()】を残して消滅した。

だがこれで終わりじゃない、まだこの領域が残っている。

任せたぞ!アルグワ──────


「仕方ねぇな」


アルグワは指を鳴らし高らかに叫ぶ、固有魔法を極めたものだけが使える。娘を守るために身につけた力を。


固有反転(こゆうはんてん) 百鬼夜行(ワールド・ウォー)


────固有反転を発動して直ぐに大きな石の柱が何本も現れる。

その領域は【戦争】。かつてアルグワが味わった勝とうが負けようが全ての者が平等に大切なものを失う地獄。

幸か不幸か、アルグワは1番嫌いな地獄を領域として獲得してしまったのだ。

少しづつアルグワの領域がワルプルギスを圧迫していく。

領域内に2つの力は相容れない。飽和は限界を超えてその瞬間大きな爆発となり、ふたつの領域を消し飛ばしたのだった。

読んでいただき本当にありがとうございます!


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