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永劫回帰は夢を見ない  作者: ユナ
第3章 腐都乖離編
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どの国でも


昨日総PV回数が2万を突破しました!本当にありがとうございます!!


もう一度鐘がなる。高らかに、安らかに大きく響く鐘が鳴る。

始まりの合図ではなく、続く、終わらないゲームを告げる鐘だった。


──────────


「転生者なんでしょ?あなたも」


カオリの質問に俺は少し考えている。

いつかは来ると思っていた質問。藪から棒ではあるが、答えねばなるまい。


「……そうですね。あなたがいた所が日本であるのならば私達は同郷でしょう」

(さて、これで鬼が出るか蛇が出るか……)



「そう……日本は何か変わった?」と少し悲しそうに拭けるカオリだったが、正直そんなに日本は変わっていない。なので。


「いえ、特に日本は変わっていないかと」


「……どの国でも変わらないものは変わらないのね、まぁいいわの続きを──────」


その瞬間、小刀がカオリに向かって飛んできた。

彼女も防御が間に合わず腕にささってしまう。


「……グッ!」


呻きの声を上げながら、腕から刀を抜く彼女。

この程度の怪我になれているのか、慣れた手つきでバックから回復薬?のようなものを取り出して腕を治す。

刀を投げた相手は、俺とカオリの死角から正確に狙い攻撃してきた。

そんな芸当普通じゃできない、こんなことが出来るのは。


『上位種だ』


なるほどね、先程の人を助けたのを見て、こちらに焦点を絞ったか。

随分と強そうだ。カオリ、援護を───あれ?カオリ?


「カウノが危ない!ここはあなたに任せるわ!子供でも転生者なら大丈夫でしょ!」



……はぁ?あいつ後でしばこ。

ふざけないでくれないか?上位種こちとら2人だぞ?

あーもう、四の五の言っても始まらない!

使うか、乖離を。体に魔力を流して身体強化させる!


「さぁ来なさい!上位種共!」



────────


舞台はアルグワに移る。

手にはボコボコにしたゾンビが一体、元がゾンビなのでこれ以上変質の仕様がない。


「おい、てめぇここに髪の長いグリュエって奴は見なかったか?」


「……グ、グリュエ?知らねぇな。てか髪が長いだけで判別できるかよ」



(そ・・・それもそうだな)と少し感心してしまったアルグワだが、ちゃんとした理由があり、髪が長いこと以外何も知らないのだ。

アラグワは生前グリュエに構わず仕事一筋で人生を生きてきた。流行も知らず、オシャレも知らず、娘の成績すら知らずに生きていたのだ。

なので、娘の特徴として口にできる言葉が髪が長いしかない。


「あー、もう仕方ねぇ、走るしかねぇか!」


アルグワは持っていたゾンビを壁にたたきつけて殺し、道を走る。

死角からゾンビが襲ってきても回し蹴りで吹き飛ばした。


「グリュエ!どこにいる!ん?あれは────グリュ!」


アルグワが見つけたのはグリュエでは無く、ゾンビ達が狙う最高の贄『クイーン(カウノ)』だった。

道で倒れて気絶している。幸いどこか怪我をしたようには見えない。

アルグワの目的はグリュエ1人。無視して進もうとした時。


「お母さん……」


寝言だろう。カウノも自覚しない深層のわがままが口に出てしまう。

その言葉はアルグワの足を止める理由には充分だった。


「お前も、母親がいねぇのか」


アルグワはぼそっと呟いた。

彼女を見ていると体が疼く。人間の本能ではなく、ゾンビの本能として『この女を腐王がの元に届けろ』と体が動こうとする。

もちろん、アルグワにもその本能はあるが、理性でずっと抑えている。

アルグワは目を閉じる。もしも彼女を置き去りにしてグリュエをたすけた時、彼女は笑うだろうか?と。

答えは簡単、自分の娘だ。自分が嫌いな事をされて泣かないわけが無い。


「あぁ、クソ!仕方ねぇな!」


アルグワはカウノをおんぶしてその場を離れる。腐王に届ける為ではなく、安全な場所に届ける為に。

ゾンビとして生まれ変わった彼だが、やはり背中は父のように大きかった。


「行動表」


クスノキ……上位種2人と交戦中

大空……アズマと交戦中

カオリ……ユーロを助けるために独断専行

アルグワ……カウノを守りながらグリュエをさがす

グリュエ……消息不明

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