トロッコ問題
ユーロ「あれナイフは?」
お手伝い「あなたの料理を食べてトイレで吐いてます」
「1・・・2・・・3」
数える人間がここにいる。
大空は1人目を閉じて百まで数えていた。特に数える必要は無いのだが、日本にいた時と同じように鬼ごっこの鬼は数を数えるのが定石であると考え行動に至る。
意外と国の中で1人、数字を数えている王を見るのはシュールである。
「99・・・100。そろそろ行こうかな。何人死んで、何人生き残って死ぬのか。
簡単に死ぬなよ?クスノキ、アルグワ、カオリ、お前らが盾だ。俺は最初からクイーンを狙って戦いを最速で終わらせようなどとは思っていない、まずは貴様らを殺してやろう」
─────と大空が1歩歩いた時、目の前に火柱が現れる。ポコポコと地面が融解して溶けている。
スタスタと大空はに向かって歩く男。
「どういう事だ?最初からあんたが敵だったのか?大空様」
「……いやはやまさか、君が来るか。アズマ」
そのあと2人は何も言わず沈黙が流れていく。どうしても話せない、話したくも無いことを────────2人は無駄な会話をしたくないタイプなのだ。
「大空様、あんたのことは信じてたよ。あの時、家族である『あの一族』が死んで、生き残った俺だけを保護してくれた。だから感謝している、もう一度だけ聞かせてくれ、あんたは敵なのか?」
「聞いてどうする?それで「いいえ」と言ったら君の対応は変わるのか?それだけの覚悟できたのなら失望したと言わざるを得ない。辞世の句でも読むか?グリュエに別れは告げてきたか?」
「そうか……もういい」とアズマは武器をかまえる。その瞳には怒りと悲しみが混ざりあった深海のようなガラスで大空を見た。
それでも大空は何も言わない。ただ武器を構えてアズマを待つ。
だがそれもほんの少し、すぐにふたりは戦いを始める。
「大空ァァ!!!」
「アズマァァァ!!!」
2人の戦いが始まった、誰も見ておらず、誰も知らない戦争が始まった。
──────────
「はぁ!はぁ!来るなぁ!!」
一人の人間がゾンビに追われてる。特に名前のないモブだ。
それでも殺させる訳には行かない、ということで!!
「大丈夫ですか!」
────俺が参上!ゾンビから人を助けた。
腐王の領域に入ってわかったことは2つ。
1・ハイスピードで国にゾンビが発生する。
2・殺された人間は特に何も無く死ぬ。ゾンビとかにはならない。
わかりやすいだろ?つまり、この領域内はゾンビが人を殺し続けるデスゲームだ。
プレイヤーは増える事はなく、減り続けていく。だからこそ安全な場所に避難させるしかない。
まぁ、安全な場所があるのか?と言われれば何も言えないんだがね。
っとまた悲鳴が!ってげぇ!───────
「きゃぁぁぁ!」
「こっちに来るなぁ!!」
────おいおいまじか、遠い所に2人捕食されそうになっている。
これはあれだ、トロッコ問題と言うやつだ。どちらかを生かすためにはどちらを殺すかみたいな、最優はどっちも助けるだが、行けるか……
「クスノキ!あんたは左を助けなさい!私が右を助ける!!」
あんたは────まぁいい、左のゾンビ消えろ!はいドーン!
「ぐぁー」
随分と適当だな……まぁいい、問題はこっちだ。そっちも終わったようで何よりだよ。
「生きていたようで何よりです。カオリさん」
「……お世辞は結構よ。話をしましょう、この国を取り戻す選択肢の話を、クスノキ。いえ──────」
まぁこうなるわな。分かっていたよ。おれがそうであるように、そうだと分かってしまう。
─────あなたもなんでしょ?『転生者』
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