表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
永劫回帰は夢を見ない  作者: ユナ
第3章 腐都乖離編
101/274

アルグワ・バッタンテール


乖離の形を使い俺がさらに追撃を仕掛けようとした時のこと。


「──────!!」


俺の足が止まる。同じはずだった。先程と何も変わらない上位種のはずなのに、何かが変わった気がする。

まるで機械だったものが、人間になったような……



”万物を溶かせ 我は虚空なり 全てを壊す壊滅の光となして 明日を見れると思うな ”



!────上位種が詠唱を始めた。いやそれは今重要では無い。問題は発動した魔法が、とてつもない威力を持っているとここからでも分かること。

これは素手じゃ受けられない!


「フォールアウト! 起動!」


上位種の手から太陽のような火球が放出される。

温度が高いからだろう、周りの空気が歪んで見えている。

少しだけフォールアウトが早かった。反射神経で火球を切り裂いて空に上げる。

火球は空高くで爆発して雲を焼き切り、空を出す。

あれが国に、自分に当たっていたらどうなっていたか?と想像するだけで冷や汗をかいてきた。


「……ったく、死んだと思ったら、ボコボコにして起こしやがってよ。

ん?ガキじゃねえか、まぁいい俺の名はアルグワ・バッタンテール、ただの凡人さ」


そう言いながら上位種は髪をオールバックにしてこちらを顔を出す。見た目のおじさんの白髪でムキムキだ。

ヤバいな、勝てるかどうか。さてどうする─────


「キャアアア!! 来ないでぇ!」


────か弱い悲鳴が鳴る。俺からすれば聞いた事のある声。

確かに言っていた、『後で合流すると』。だが、今ここでかよ!!


「グリュエさん!大丈夫ですか!」


「うん! 無理! 助けて!」


ゾンビに襲われてる。しかもひとりやふたりじゃない。今からすぐに助けに行かないと!

でも、それじゃあ目の前のこいつを…………どこに行った?上位種はどこに?


「てめぇ、うちの娘に何してんだ! かっくらすぞ!」



えー、なんかボコボコにしてるー。ゾンビを一体一体確実に殺しているよ。

……つまり、こいつはまだ理性があるということ。

だとすれば俺がやる事はこいつを殺すことじゃない。


『こいつを味方に引き入れること』


いつの間にか上位種……じゃないや、アルグワがゾンビを殺している。

落ち着いたし、少し話して───────


「アルグワさん」


「うるせぇ、黙ってろ」



ハイすいません。じゃなくて! 仲間に入ってくれませんか?


「は?なんで俺がお前らの仲間にならなくちゃいけないんだよ。死人に助け求めんな、見苦しいぞ」



ド正論で腹が立つ。どうすれば……ん?グリュエ?


「お父さん……お願い。手伝って?」


「いいぞ」



あっ、こいつ親バカだ。

付け入る隙がありそうですな。さて─────協力も得れたことだし、作戦を……?


「アルグワだ。よろしく頼む」


アルグワが手を出している。なるほど握手か。


「クスノキです。よろしくお願いします」


握手はすぐに終わると思った。だが、アルグワの手の力がどんと強くなっていく。俺の手がミシミシと音を上げて。

少し俺も力を入れた。アルグワの目が変わる。両方とも負けず嫌いだ。2人の骨が折れる寸前になってグリュエに頭を叩かれて握手は終了した。


読んでいただき本当にありがとうございます!


星を増やしてくれるとありがたいです。


面白かったと思ったらブックマーク!


感想やレビューもお待ちしております!


星ももちろん大歓迎!


具体的には☆☆☆☆☆を★★★★★にね。


そうするとロリのやる気が上がります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ