反出生主義だけど
人の親はエゴイストの殺人鬼である。産めばいずれ必ず死ぬと認識しながらも、己のエゴのみで出産するのだから言い訳の余地は無い。
子が何をしても親の責任である。社会や、子の人格に責任転嫁はできない。今の社会で産むことを選択したのは親であり、子の人格を形成したのも親なのだから。
子の幸せを願うなどとのたまうのは欺瞞でしかない。幸せとは、苦しみの一時的な緩和に過ぎない。空腹時はおにぎりで幸せを感じる者も、満腹時はご馳走で吐きかねない。どんな幸せも、まず飢えなければ、苦しまなければ得られはしないのだ。
苦しみに満ちた世界で、一時の幸せのために生かされるのは拷問でしかない。生まれた子は生命維持本能により速やかな死を選ぶことも難しいのだ。
人はおろか、すべての生物に存在意義は無い。自然に存在意義が無いのだから当然である。自然が無意味に存在するが故に、苦しむ生物が絶えない。種族維持本能を抑えられるだけの理性が無ければ、いつまでも犠牲を増やし続ける。
だがそれでも私は自然の崩壊を望まない。
存在意義が無いなら創造すれば良い。死や苦しみが問題なら克服すれば良い。その為に人が誕生したのだと思いたい。