第三話
〈修行一日目〉
魔法を形成するためのイメージが固まらなく、そしてまだ手を薄く切る事にも慣れていないので、間違えて何度も深く切ってしまった。
そのために一回魔法を発動するために30分ほど掛かってしまい、一日に24回しか発動できなかった。
〈修行二日目〉
いまだにイメージは固まらないが、右腕を薄く切る事で作業が楽になって、一回魔法を発動するために15分程でできるようになったため、一日で48回発動することができ効率が2倍になった。
〈修行五日目〉
ついに魔法を形成するためのイメージが固まり、魔法一回に必要な時間が大幅に短縮され30秒ほどで魔法を発動することができ、一日で1440回発動でき効率が30倍になった。
〈修行十日目〉
魔石がある程度まで成長したようで、魔法を発動するのに必要な時間がほぼ無くなり、一瞬で魔法を発動できるようになった。
もはやこの修行で成長する余地は無さそうだ。
―――――――――――――――――――――――――――――――――――――
そして修行から十一日目になったとき師匠が声をかけてきた。
「よしある程度魔石が成長したようだから君には私の助手として働いてもらう」
「はい、分かりました」
「うむ、ではさっそく負傷兵の治療をするので比較的軽症のものの傷口をふさいでいってくれ」
「負傷兵?」
「ああ、言ってなかったか?私は軍医なんだ」
「そうなんですね、ではいきましょう」
「ああ」