つーでい
おはようございます
思い付く限り最悪の目覚めだ。地面に素っ裸で寝ていたせいで体がどろどろだ、湖に近いせいで地面が湿っぽいのだ。湖で体を洗おう。
湖に浸かる、ひんやりして心地良い。朝一番に入る湖も良いね。欲を言えば風呂が欲しいけど。
湖で体を洗いさっぱりして、朝ごはん食べようとしたとき。体がぶるりと震える。まずい、尿意だ。この体でどうすればいいんだろうか。トイレットペーパーも無いし何で清潔を保とうか?
色々考えているうちにちょっとちびった。
結局大慌てで穴を掘り和式便所スタイルで乗りきった。だいぶ膀胱が緩いなぁ。
朝ごはんにしよう。
湖で鮭もどきを取ってきた、向かってきたところを一発で仕留めた。1m位ある大物だ。
適当に解体すればいくらっぽいのが入ってた。ラッキーだな。
朝ごはんを食べながらこの世界ついて考えてる。まずは異様な健康性、痩せ細った動物や植物は無かった。それに元気過ぎる、生きる全ての物達が元気に食物連鎖に勤しんでる。人工的な痕跡は一切無し、生物は多種多様、白亜紀っぽい。と言うかそれ以上に自分が謎。自分の何十倍のソイツをぶっ飛ばしたし動物は自分を見ると逃げている。仮説としては謎の力があるとかかな。じゃないと説明つかない。と言うかほぼある、自分の力を意識すると何となく有るのだ。血液が流れるように、命が流れてる感覚がある。ちょいちょいっと引き出すと生命力が溢れる感じがするのだ。
まあつまりまだまだ謎が多いってことかな。
このまま周辺の散策と人がいるか調査と自身の命と言うか生命力の実験だな。
朝ごはんの鮭もどきは美味しいかった、すごく醤油が欲しいな。人は嫌いだけど食べ物に罪はないし?晩ごはんは猪にしようかな?
命もとい生命力を解放し周辺を駆ける、気分が良い、このスピード感は時速100kmは出てるじゃないかな?と言うか2時間は走ってるけど森ばっかり。この森広いな、200km移動すれば地形に変化出ても良いけど、これ以上は湖から離れ過ぎるし一体帰るかな?
また2時間かけて湖に戻って来たけど息切れ一つしていない。それどころか体力があり余るレベル、生命力の解放も問題なし、更に生命力の応用も出来そうだ。巨大な生物が多いのも生命力があるからかな?
とりあえずしばらくは生命力の応用と周辺の調査を日課にしよう。
朝から行って4時間、ちょうど昼時。
そして昼ごはん、1日経っても腐る様子のないソイツの前足をがぶり。不思議な味だ、特別ではなく素朴な干し肉にお袋の味がする。そのまま前足をがぶがぶかじってると生命力がちょっと増えた感じがする。生命力って食べても増えるのか。
前足を食べ終えて午後、午後は生活水準の向上を目的に活動しよう。
衣食住もままならないのに冒険も出来ないよね。
まずは住みか、ベッドが欲しい。
そこら辺の大木をへし折り、適当に転がし枝を折る、、湖の近くで拾った何かの歯で樹皮を削る。これを繰り返しイベントテントのように立て、剥ぎ取ったソイツの皮を被せれば雨は凌げる家の完成。
次にベッド、朝の遠征で羊を見かけた、場所は覚えているので狩りにいく
わりと近場で10分もせずたどり着く。ミニバン位のサイズの羊だが自分の敵ではない。
すぐさま接近し仕留めるつつもちで飛び掛かる、だが気付かれたのかすぐ逃げる。
時速60kmは出てるが自分の方が早い、先回りしこれで決めると首を蹴ると読んでいた言わんばかりに身をひきカウンターで頭突きして来た。頭突きをもろに食らい多少ふらつくがすぐ持ち直そうとする。
その隙に羊は
「メェーーー」
と叫び羊毛を置いて逃げた。
試合に勝って勝負にに負けた気分。
逃走の選択が早いしそんなことできるのか。野生の知恵と言う奴か。
羊毛を担いで家に帰る、途中で猪を仕留めて。
家に帰ればもう日が沈みお腹が空いてくる。
家で火を起こし猪をバーベキューで頂く、初めての焼き肉だ、香ばし肉の匂いが胃袋を刺激し濃厚な旨味と喉を刺激する血の渇きが満たされるまで食べる手を止めない、この世界では血は美味しいのようだ。濃密で濃いからみは肉に合う。
硬いのが難点かな、普通の人はよほど噛まないといけないね。
湖にうつる星空は猪のバーベキューに最高に合っていた。
今日は学びの多い一日だった。後この世界の食のポテンシャルはとても高いようだ。
おやすみなさい。
くろね君ちゃん、世界の価値に気づく
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