雨の血、腫れ
ベッタリと付いた赤。
それはただの絵の具だった。
でも、また余計な想像をしてしまった。
考えるな広げるな。
考えてしまったら、それが現実化してしまう。
想像のそっくりそのまま、身に降り掛かってしまう。
でも、また想像をしてしまった。
この症状に、何度悩まされてきたことか。
窓の外に雨が降ってきた。
あれが血の雨だったら。
そう考えてしまった。
想像するな想像するな。
そう唱えたが虚しく、想像を膨らませていた。
そして、想像が現実に反映された。
空からは、真っ赤な血の雨が降ってきた。
部屋に降るな。
つい、そんな想像をしてしまった。
すると、血の雨が部屋に降り注いだ。
続けて、雨で肌が腫れるな、と頭のなかで唱えてしまった。
そこからすぐに、全身の肌が腫れ始めた。