ポチ太郎は、たまじろうという餌に釣られた。
ポチ太郎は蕎麦星人によってゴミ捨て場に捨てられた。
ゴミ捨て場に捨てられたポチ太郎を偶然老人が発見した。
「お前のせいで俺の人生めちゃめちゃだ!どうしてくれる!」
というと老人は何処かへ出ていった。
数時間後、物凄い重機音を響かせポチ太郎の鼓膜を振動させた。
ポチ太郎は心の中で呟いた。
(なんだこの音は!嫌な音だなぁ!)
老人は爆音でも聞こえるようにスピーカーで言った。
「おめぇの人生!ここで終わらせてやるぜ!覚悟しな!このブルドーザーのえさになりな!」
と身動きできないポチ太郎をひき殺そうとした。
目の前に刻々と迫ってくる重機はポチ太郎の恐怖を煽った。
(どうして、ぼくだけこうなの...。人間にもどりたいよ...。おうちにかえりたいよ...。)
恐怖と悲しさが重なり合い出ない涙を必死に拭った。
老人の罵声と重機メロディにより蕎麦星人のギャラリーがワラワラと集まってきた。
周りから応援する声がした。
「やっちまえ!あの糞台目が!当たらねぇものを出しやがって!壊せ!壊せ!」
と老人を応援するエールで重機音がかき消されるほどにまで数がふえた。
ポチ太郎は
(どこいってもひどいあつかいだ。もう諦めよう。)
と思い目をつぶった。
もう数メートルだろうか感覚で終わりを告げようとしたとき
心の中で誰かが呟いた。
「あなたは余りにも不幸が続いた。」
ポチ太郎は誰だろうと耳を傾けた。
「あなたを助けましょう。これは作者による善意です」
ポチ太郎は疑問を浮かべ声の主にといかけた。
「だれですか?作者とはだれですか?」
謎の声の主は言った。
「深く追求をしようとしてはいけまん。場合によっては貴方を消さなければなりません。
そして、私の名前は、けにゃタン妖精です。
けにゃ神様の召使でございます。
又ただの不幸なら私も放置ですが、たまじろうと仲良かったのがラッキーでしたね。
たまじろうは、けにゃ神様の愛する猫。
その猫と仲良くしてくれたという恩返しで現世にかえしてあげます。
しかし一つ条件があります。
この書類に名前を書き込んでください。
すると現世にいる主様の新たな奴隷として生まれ変われるでしょう。
まぁ嫌ならば此のまま死んでどうぞ。
死んだら永遠に抹消されますね。
作品的に。」
というと黄金に光る紙を頭の中で召喚させると妖精は一瞬にして消滅した。
「どうせ、未来も何もない。現世に帰れるなら契約しよう。」
といってポチ太郎は心の中で思った。
心の中にある紙に向けて名前を叫ぶと体が糸のように細くなり
ポチ太郎という文字が浮かび上がった。
fin。