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ようこそボランティア部へ  作者: 白石みのり
交流会でボランティア
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第8話 本番直前

あっという間に時が過ぎ二日たっていた。舞台裏は、ばたばたと走る幸人の姿があった。そのほかには、演劇部員は衣装に着替えていた。その中には、衣装に身をまとった鈴木の姿があった。ふと見ると智樹に近づく幸人の姿があった。


「智樹!こっちだ」


幸人は、智樹の前に立ち舞台に一番近いカーテンまで案内した。ふわりと風で揺れるカーテンは舞台裏の緊張した空気を揺らしている。


「智樹は、鈴木さんの衣装みたか?」

「なんだよ急に」

「今日問題発生してかぐや姫やるはずだった部員が休んだらしくてその穴を鈴木がやるんだってさ」

「そんな話でここに呼び出したのか?」

まあな。と幸人は、笑い飛ばした。

「まあ見てけって。どうせ、何もやることないだろ」

智樹はそう言われると、少しむっとした。

「智樹君?舞台裏まで来てくれたの?」

 後ろから声が聞こえたため智樹は後ろを振り向くとそこには着物を着た鈴木が立っていた。

「鈴木さん!もうすぐ本番ですね!一緒に頑張りましょう!」

 幸人はひどく上機嫌に鈴木に言うと、鈴木は微笑んだ。智樹は、向き直り幸人に言った。

「おまえは、何役やるんだ?」


「兵士B」

照れながら言う幸人に何も言えなかった。というより言うことがなかった。


「そういえば、月見ここにはいないな」


と小声で言いながら、智樹は周りを見回した。しかし、見当たらなかった。


「月見がどこいるか知ってる?」

 幸人に聞くと、首を横に振った。


「そんなに月見のこと気になるのか?」

 幸人は智樹を不審そうに智樹を見た。

「いや。今回の交流会の中心メンバーなのに会ってないと思ったから」

確かに。と、幸人はうなずくと、近くにいた女子に月見の行方を聞いた。しかし、一時間前から、見ていないということだった。


「ちょっと探しに行ってくるわ」

 

 智樹は、幸人にそう告げるとその場を後にした。幸人は智樹の背中に向かって、本番まであと、三十分だからな!と叫んだ。




体育館近くの教室を見て回ったが月見どころか生徒が行きかう様子もなかった。校舎の教室を一つずつ回ったがどこにもいなかった。


「オタク君?」


後ろから声をかけられ智樹は振り向くと後ろには大山が立っていた。

「大山先輩!」

「どうしたの?もう、はじまっちゃうよ」

大山は、体育館に遠い教室にいる智樹を不思議に思った。


「大山先輩は、二年の月見さんの居場所知ってますか?」

「月見さん?どんな子?」

大山は首を傾げた。智樹は月見の特徴を簡潔に話した。

「あ、関西弁の……えっと、多分、ボランティア部の部室の前であったと思う」


 智樹はそれを聞いて、走って部室の前まで来た。


部室のドアは開いており中に入ろうとして一歩踏み入れた瞬間、誰かの足がのぞいた。よく見てみると、机の横に沿って月見がうつむけに倒れていた。

智樹はすぐに月見の体を起こすと呼びかけた。だが、反応はなかった。月見は、大量の汗をかいており、呼吸も荒かった。


すぐさま、智樹は月見をお姫様抱っこして保健室まで走る気持ちで急いだ。


最近、投稿ゆっくりですがよろしくお願いします!気ままに頑張ります!

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