表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ようこそボランティア部へ  作者: 白石みのり
夏休みと夏祭り
19/33

第7話 あの時

「優子!」


学校の階段裏で座って泣いていた。


「優子。大丈夫?隣行くよ?」

まりはそっと優子の隣に座った。日が当たらないこの場所は空気がひんやりとしていてタイルに体温が伝わっていく。



「大丈夫?少しは落ち着いた?」

まりはそっと優子の頭をなでると肩を少し寄せた。


「先輩も優子に立ち直ってほしかったじゃない?人前で話すのが苦手だから」


「でも、それだけは……できない」


「あの時は、しょうがなかったって……」


***


「優子が大勢の前でしゃべらなくなったのは理由があるの」鈴木はゆっくりと話し始めた。


「優子はもともと人前が苦手なほうではあったんだけど、小学校でクラス委員にされたらしくて本人は、何も言わないから……でも優子は弱音を吐かないで続けたんだけど、ある時、入院していたクラスメイトに鶴を折ろうって先生が企画したらしくてその提出日を間違えてしまってクラスメイトに頼んだんだけどだれも相手にしないし先生も優子のやってしまったことなんだからって解決させなかったの。それで、帰りの会で優子が意を決してクラスの前でそのことを話そうとしたんだけどみんなから突き刺さる目が怖くなって倒れてしまったの。それからまりはずっと気にかけて優子のそばにいる。だからこの機会に克服してもらいたかったんだ……」


鈴木としては、まりを自分で締め付けた縛りから、優子はあの時の縛りから、解放してあげたいと思っているのだろ。だけどこれが解決になるとは思えない。


「これが最もいい解決になるとは思えない」


「香口君らしくない」


「もっといい解決は・・・・・



評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ