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恋してるだけ   作者: 夢呂
第十章【嫉妬の渦】
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「何やってんの…っ!?」

私は今、壁ドンされています。翠ちゃんに。

人気(ひとけ)のない廊下まで引っ張ってこられて、ここで壁ドン。


「一緒に登校しただなんて。なんて浅はかな…っ。言ったじゃない、バレたら危険なんだって!!」

「ごめん…」

私がしゅんとして謝ると、翠ちゃんが壁に着いていた手を離してため息をつく。


「や。別に先輩がきちんと“彼女達”のことを配慮した上でなら、いいんだけどね」


「あ、それなら…」

華子先輩に朝斗さんが言ってくれたことを思い出して、翠ちゃんに告げようとした時、クラスの女子が走ってきた。


「あ、こんなところにいた!香枝さん、2年の先輩が呼んでるよ」


「え?先輩?」

「って言ってるそばから…。全然配慮してないじゃんあんたの彼氏…」

誰だろうと首をかしげていると、翠ちゃんが呆れて呟く。



教室に戻ると、華子先輩が廊下で待っていた。

「私もついて行こうか?」

翠ちゃんが心配そうにボソッと声をかけてくれる。


「大丈夫。華子先輩は知り合いなんだ。だからそんな怖い目に遭うとかじゃないと思うし」

「優妃、」

不安そうに私を送り出す翠ちゃんに私は微笑んで見せて、じゃあちょっと行ってくるねと告げる。


「華子先輩、おはようございます」

「あ、優妃ちゃん。ちょっと一緒に来てくれる?」

華子先輩は、にこやかにそう言って歩き出した。


「はい」

(どこに連れていかれるんだろう…?)

私はとりあえず、華子先輩の後について行った。

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