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恋してるだけ   作者: 夢呂
第二章【花火大会】
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「あれ?一護(いちご)も一緒に来たんだ?」


待ち合わせ場所にいた透子ちゃんが私と時田くんという組み合わせに驚いている。

その気持ちは分かる。―――…なんせ私も驚いているから。


「あ、えっと…そこで偶然―――」


「分かるよ、それぐらい」

説明しようといた私に、笑いながら透子ちゃんが言うと、


「あれ?翠は?」

と、私の隣に居るはずの翠ちゃんを探す。


「あ、翠ちゃんは急に来れなくなったって…」


「そっか、残念だったねー。まぁ、皆でワイワイ楽しもうね!」

透子ちゃんが笑顔で私の肩をポンと叩く。


そこで私は改めて透子ちゃんの方を向く。

長い髪をアップにして、水色の浴衣を着た透子ちゃんは、一段と可愛らしかった。


「優妃の浴衣の柄、レトロで可愛いー!」

ニコッと微笑んで、透子ちゃんが言う。


「ありがと…」

レトロなのは、母が十代の頃着ていたやつだからなんだけど、そう言うのは少し恥ずかしくて、私はボソッとお礼を言う。


その時、クラスの男子が三人こちらに向かって歩いてきた。


「おぉ、一護(いちご)!」

いつも仲の良いクラスの友達三人が、時田くんに声をかける。


(おせ)ぇわ!!」

時田くんが言うと、


「ちょ、ナンパしてたら遅くなったー」

ヘラヘラ笑いながら友達が答えている。


「アホか」

時田くんがどつくと、皆で楽しそうに笑った。


(…―――こういう時、なんか気まずい…)



揃ったメンバーを見渡すと、女子が私を入れて五人。男子が四人。


(私…いない方が良いんじゃ…ー―ー)


私は何となく居心地が悪くなって、萎縮してしまった。


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