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恋してるだけ   作者: 夢呂
第十七章【合間の気持ち】
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おまけ【眠りにつくまで】2

(それにしても…、合鍵まで持っているなんてー―ー)


紫さんはやっぱり、朝斗さんの“特別な人”?

ただの従姉って感じがしないし…―――仲も良さそうだし…。



勝手にキッチンにも入ったりとか、冷蔵庫開けたりとか。そんな事をされる度に、嫌な気持ちになる。


(これも、ヤキモチ…?)

私のこの気持ちは、本当にキリがない。

ふぅっと溜め息をつきながらタオルドライで髪を乾かす。


「“なんでいるの”って?」


「え?」

「―――…そんな表情(かお)してる」

驚いて顔を上げると、紫さんがクスッと苦笑しながら缶ジュースを目の前のローテーブルに置いてくれた。


「ここは、わたしの自宅(いえ)でもあるのよ」

カシュッと音がして、紫さんが缶ビールを開けた。


「それって…同居…ってことですか?」

「うん」

あっさりと、紫さんが答える。


「―――…。」

(同居…。紫さんと朝斗さん…が…?)


「あ、っていってもわたしはほとんどここには帰ってきてないの。恋人の家に居ることが多いから」

慌てたように早口で、紫さんがそう補足してくれた。




「それで?優妃ちゃんはよく泊まるの?今まで鉢合わせしなかったけど」


「ま、まさかっ!今日が初めてです。家に入ったのも、まだ数回ですし…」

危ない。もう少しで頂いたジュースを思いきり噴いてしまうところだった。


「そっか。」

ニコッと、紫さんが微笑む。


歓迎されているのか、

ここは私の家でもあるのよと言われているのか、紫さんの本心が分からない。


私が俯くと、紫さんがまた焦ったような声で言った。

「ちょっと!そんな落ち込まないでよ。朝斗が女を連れ込むなんて優妃ちゃんが初めてなんだから。」


「え?」


「それだけ優妃ちゃんは、特別ってこと」


「紫さん…」

(以前(まえ)にも思ったけど、紫さんて…イイ人だな…)


「ありがとうございます」

(なんだか…朝斗さんみたいで安心する…)




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