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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

2018年鎌倉の乱

作者: 名無し

 時は平成、場所は鎌倉。世界最古の武士の街である。武士は身内による制度改革により其の存在を消され、ついには消え去った――かに見えたがこの世界最古の誇り高き武士の街の武士たちは影に身を潜め、ひたすら己を鍛え、己の技の全てを子孫へと伝え続けた。


 2018年、その数はついに10,000を超えた。それとともに武士たちは立ち上がった。頭領はかの源頼朝の血を引いた28歳の好青年であった。


「我らは魂である刀を取り上げられ、その身分まで奪われた。かつては貴族の権力すら上回りこの国を統治していた我々がいまはどうだ?

 無職と罵られ、親不孝者と後ろ指を指され、脳筋、ハゲ、時代遅れ。様々な罵倒を浴びせられてきた。

 しかしそれも今日までだ。この日を境に再び表舞台に舞い戻ろうぞ!」


 その力強い言葉に皆雄叫びを上げた。もちろんハゲは彼だけである。


 彼の言葉は数時間で日本中、世界中に散らばった彼らの仲間に伝わる。あぁ素晴らしき文明開化。

 すわ鎌倉の言葉とともに彼らは鎌倉に駆けつけた。そのなかには政界、経済界、法曹界様々な分野においてトップとして立っているようなものもいた。


 内閣に向けて宣戦布告を行うとすぐに彼らは霞ヶ関に向けて進軍を開始した。移動は馬では無く大型バスだ。お菓子は300円まで。ゴミは持ち帰ること。


 内閣は緊急で集会を開こうとするが首相がいない。それもそのはず既に一人の武士としてバスに乗っているのだ。


 だからといって何もしない無能ではない。直ちに警視庁に制圧部隊の派遣を要請した。


 さすが警視庁! 鎌倉のある県とは大違いの有能ぶり。すぐに彼らのバスを発見し、バスを止めさせた。


「貴様らは完全に包囲されている

 おとなしく武器を捨て投稿せよ!」


 数分して一人の男が出てきた。もちろんキラリと光る眩しい彼である。


「なんなんですか突然!」


「クーデターの布告まで行っておいてしらばっくれるつもりか!」


「一体全体何の話なんですか! 俺たちはただの鎌倉武士の会で東京見学に行くだけなのに突然失礼な! ただでさえ渋滞で予定が押してるって言うのに!」


 機動部隊はその答えに納得し、バスを通してくれた。彼は高度な頭脳戦に勝利したのだ。

 あぁ情けないぞ警視庁。


 そして辿り着いた霞ヶ関、しかし既にそこには自衛隊が配備されていた。

 ここが正念場だ、ここさえ超えれば未来は俺達のものだ。青年は皆をそう鼓舞し刀を握り突撃した。


 ZAPZAPZAP 乾いた銃声が三回鳴り響く。鍛え上げられた武士の身体は銃により簡単に撃ち殺されてしまった。

 そして後ろから迫るは機動部隊。さっき彼らを通したのは油断させ、挟み撃ちにするための作戦だったのだ。すごいぞ警視庁!


 そして武士たちのクーデターは終わりを告げた。


 なお海外では国単位の時代劇、NINJAがいなかったから負けたなどただのお祭りとして認識されていた模様。


考えたら負け

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