あの世にて三回目、ただ無心に戻りたかったわけで。
「はい、お疲れ様~」
は?
「いやぁ、今回は結構密度の濃い人生だったのう?」
人生だったのうじゃなくて、え? 俺死んだの?
「うむ、死んだ。アシッドアントの酸で即死じゃ」
なんだそりゃあああ!!
確かに死ぬとは思ってたけど!
何これ!? え? マジデ?
「まじで」
いやいや、アシッドアントの酸がかかったって事だよね!?
まぁ、それはいいとしてだ。
ローズが可哀想だろうこの野郎ううううううう!!
「いやぁ、死因はワシが決めてるわけじゃないからのう……」
それよりも、彼女は俺に惚れてると、自分で言うのは恥ずかしいな。
それが目の前で溶けるとか酷すぎる展開だろう!
「うん、まぁ……死んじゃったものはしょうがないからサクッとそれ投げてくれない?」
まだ言いたいこと全然いえてないんだよ!
というか、スルーしてんじゃねぇ。
ローズが可哀想じゃねぇか!
ああ、ローズ……別れの言葉も残してないぞ俺。
というか、あの安心した表情の惨事なんて言える問題じゃないだろ。
ああ……その後のローズを想像しただけで胸が苦しくなる……
「まぁ、彼女はその後も子供達と過ごしてるよ」
そういう問題じゃないだろう、はぁ……
「んまぁ、これも運命、それも運命♪」
よし! 殴ろう。
「だが断る!」
爺さんが言うと何処かへ消えていった。
チートすぎだろうクソ爺……
「痛いのは勘弁してほしいからのう」
うぜぇ……
とりあえず、ここには居たくない。
というか、早くローズが居るあの世界に行きたい。
そして、ルーレットに何があるのかさえ確認もせず投げた。
「また、人間か……チッ」
その爺の言葉を聴いて再度新しい人生へと旅立った。