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プロローグ
「『天の川銀河評議会』からの通達だ。
君たち5人を『次元上昇促進部』のメンバーとして、任命する」
目の前にいる男は、
何でもないかのような軽やかな無邪気とも言える笑顔で、
突拍子もない、とんでもないことを口にした。
「これは、撤回できない。
すでに君たちは、評議会の一員だ」
僕は、空いた口がふさがらない。
どうしてこういうことになったのか。
だけど僕は、もう後戻りできないところに居た。
この世界の秘密を受け入れた僕に、今、出来ること。
そして、ここにいる皆とならば、できるかもしれないという思いが湧き上がる。
これまで奇妙な体験をしてきた僕らは、いくつかの謎を解決してきたからだ。
こうして、僕たち5人が、このような指令を受けるまでになった経緯は、数ヶ月前に遡る。