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図書室
この学校の避暑地は間違いなく図書室と職員室だ。
図書室は静まり返って、図書委員と数人の生徒しかいない。
カウンターにいる生徒と目が合った。
「漫画しか読まなそーなのに図書員とかウケるんだけどっ!!」
俺がノリよく話しかけると、
「じゃんけんで負けたからしゃーないっしょ!!」とため息をついて大袈裟に落胆してみせた。
瀬田とは昨年同じクラスで、学校にいる時は、部活以外ほとんど一緒にいたが2年になってクラスが離れてしまった。
「京ちゃんこそ、場違い感半端ないって!!涼みにきたの?」
ニヤニヤしながら続ける。
「いっやー、人探し。雅紀探してんだわ。」
意外な名前が出てきて意外そうに瀬田は言った。
「同中なの知ってたけど、仲いーんだ?」
あまり関心なさそうに言った。
「一応、幼馴染ってやつ。」
「三浦ちゃんとよくコソコソ話してるのは何回か見たことあるけど…。」
俺の腰あたりからゆっくり視線をあげて、再度俺の顔をじーっとみて言った。
「お前ら三角関係…?」
ニヤニヤしながら、楽しそうに言った。