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補講
ガラガラガラッ
教室のドアを勢いよく開けて、三浦ちゃんが入ってきた。
「夏休み、補講だなんてご苦労なこって笑!!」
爽やかに、どこかイタズラっぽく笑った。
「ちゃんと勉強してれば、今頃は彼女とデートだったんじゃないの?」
揶揄う様にニヤニヤしながら言う。
「三浦ちゃん、嫌味にしか聞こえないよー!!まずは探す所からスタートだって!!」
新婚で、リア充まっしぐらな彼は照れながらぼさぼさ頭を掻く。
どちらかといえば地味でオタク寄り。ヒョロ長く色白で眼鏡の彼が結婚できて、なぜ俺に彼女ができないか……
誰か理由を教えて欲しい……
「そういえば三浦ちゃん、自然科学部の顧問だよね?相原雅紀今日きてる?」
今朝、京乎に頼まれた事を思い出した。
「相原なら、化学室より図書室に入り浸っているイメージだが…。女の胸ばっかり追っているお前と知り合いとは意外だな!!」
なぜ、俺が【胸>尻】だと知ってるの…!?
とりあえず、補講後の俺の今日のスケジュールが決まった。