夏休みの朝
「あっじぃ〜」
Tシャツの裾を上下に動かして、風を送ってみても湿度が高すぎてとにかく暑い!!時計を見ると8時前。夏休みは全日寝坊すると決めていたのに3日目にして暑さに邪魔されるとは…!!扇風機が虚しく首を振っている。
仕方がないので、クーラーが利いているリビングに避難しようと上半身を起こした。その時、
コンコンッ
ノックがしてドアを見ると、妹の京乎がドアを開けてこちらの様子を窺っていた。
「暑さに感謝!!起きててよかった笑!!」
そう言うと、少し間をおいて
「ちょっと相談なんだけど降りてきてくれる?」
と低いトーンでばつが悪そうに言った。
コポコポコポッ
勢いよく注がれる麦茶を見ながら、涼んでいた俺に京乎は切り出した。
「雅紀と最近遊んでたりする?」
!!!!!!!!!!!!
まさかの恋の告白!?
雅紀とは小学生の頃から友達で、小さい頃はよく京乎も一緒に遊んでたし、仲が良かった。中学に上がってからは興味の方向性というか、趣味の違いというか、俺は疎遠になってはいたが…。
確かに、気の強い京乎には雅紀のような静かで、退屈かもしれないけど、穏やかで優しい奴が合っているのかもしれない。
「何、ニヤついてんの!!勝手に頭ん中で話進めるな!!
」
表情に出ていたのか、京乎の喝が入る。
「突然、呼び出さられたの…。」
京乎が続ける。
「夜中の2時に…」