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アンドレア戦域86 帝国近衛兵団18

 エリー機動大隊現地配備、14日目午後。

 エリー達が、バレット市を出てから31時間ほど経過している。


 エラン達3人は、第81師団本部基地広場でランカーⅡ5号機の到着を待っていた。

 エランが少し不安そうな顔をしている。トッドがエランの顔を覗き込み優しく言う。「エリー様の護衛を1人呼んでおります。連邦国にいる間はその者が付きますのでご安心ください」

 エランは少し動揺して言う。

「トッドさんは・・・・・・、私から離れるのですか?」

「いいえ、ですが四六時中とは行きませんから女性ほうが良いと思いまして」

 トッドがエランを見て言った。

 上空からうるさいバリバリ音が聞こえてくる。灰色のランカーⅡが低空でこちらへ接近して上空でホバーリング、下降を始める。

 エラン達は後方に下がり着陸を待った。

周辺の木々がプロペラ風で揺られる。ランカーⅡはゆっくり下降して着地すると、すぐに搭乗ドアが開きタラップが下される。

 

 搭乗口から黒ジャケットの文官風の女性が降りて来てエランに駆け寄る。そしてエランの前に来ると頭を下げて言う。

「エリー様から話は伺っております。それにしても見た目では判断出来ませんね」

 そして再び頭を下げて言う。

「申し遅れました。ブラウン商会広報担当官をしております。レベッカ グレバドスです。よろしくお願い致します」


 そしてランカーⅡの搭乗口からもう1人エランの元にやって来て敬礼する。

「エリー少佐! 諜報一課中尉、モニカ バーンズです! 今回護衛担当に任命されました。よろしくお願い致します!」


 エランはモニカの白い眼帯を見て警戒する。トッドが直ぐにエランの顔を見て言う。

「モニカ中尉は事情があって眼帯をしています。ご容赦願います」

 エランはモニカを見て微笑み言う。

「不遜な態度を取り申し訳ないです」

 そう言って頭を下げる。それを聞いてモニカは直ぐに頭を下げて言う。

「こちらこそ申し訳ありません。眼帯は取れませんので」

 

 レベッカがエランの耳元で呟く。

「レベッカさん・・・・・・、はい、わかりました」エランは視線をトッドに移して言う。

「これからニュードレアに向かうそうです。それでは参りましょう」

 トッドはモニカに耳打ちしてからエランに微笑んで言う。

「はい、それでは参りましょう」

 そしてエラン達5人はランカーⅡへと乗り込み、ランカーⅡは離陸、ニュードレアへと飛び立った。



◆◇



 ここは帝国領バーグア市、帝国軍第三軍司令本部、司令官室。


 マーク中将が執務机の椅子に座り前に立つミリアの顔を見て微笑み言う。

「そうか、君はわかるのだな」

 ミリアは頷き言う。

「はい、繋がっておりますので、ご連絡を頂きました」


 マーク中将は椅子から立ち上がり言う。

「情勢は好転するか? どう皇帝陛下が動かれるかはわからんが、お二人は会われたのだな」


 司令官室のドアがノックされる。マーク中将が答える。

「入れ!」

 直ぐにドアが開きブラス参謀長が入って来て敬礼する。ブラス参謀長が少し嫌な顔をしてミリアを見て言う。

「ミリア大尉、いたのですね。あゝ、直属情報士官でしたね、忘れておりました」

 それを聞いてマーク中将が機嫌悪そうに言う。

「ブラス参謀長、その物言いは嫌味のように聞こえるが、ミリアが可哀想だ。いい加減にしてくれるか」

 ブラス参謀長が少し動揺した顔して言う。

「マーク閣下を心配しているのです。このような腹黒娘をそばに置くなど、中央軍の陰謀に巻き込まれます」


 マーク中将が声を上げる。

「ブラス! それは言い過ぎだ! 根拠もなくそのように発言するな」そう言ってブラス参謀長のそばに行って囁く。するとブラス参謀長が段々とにこやかになりミリアに謝罪した。

「申し訳ありませんでした。ミリア大尉、私も誤解していたようです」そう言って軽く頭を下げる。

 ミリアは少し嫌な顔をして言う。

「ええ、誤解が解けてよかったです・・・・・・」


 ブラス参謀長がマーク中将を見て言う。

「中央軍から新たな報告連絡はありません。24時間以上経過しても未だ混乱しているようです」


 マーク中将が少し微笑み言う。

「皇帝陛下は連邦国領にいるのは間違いないだろう。だが情報がない。諜報機関からの情報は無いのか?」

 ブラス参謀長は視線を下げて言う。

「全くありません。連邦国軍の無線傍受もしているようですが、それらしい情報は無いようです」

 マーク中将がソファーにゆっくり座りミリアを見て言う。

「中央軍参謀部のほうでは、目新しい情報は無いのだろう」

 ミリアがマーク中将の隣に座りながら言う。

「はい、昨日の夜から全くありません」

 マーク中将がブラス参謀長を見上げて少し考えて言う。

「摂政殿の動きはどうだ? 何か不穏な事はないか」


 ブラス参謀長は直ぐに答える。

「特には無いですね。中央軍参謀部長を呼び出して1時間ほど話したようですが」


「そうか、ならこちらは、戦線の防備をとりあえず固めておけば良いな」


 マーク中将はソファーから立ち上がりミリアを見て言う。

「昼食だな。今日は外で食べるか? ミリア何が良い」

 ミリアもソファーから立ち上がりマーク中将の顔を見て微笑み言う。

「マークにお任せします」

 ブラス参謀長がミリアに機嫌悪そうに言う。

「ミリア大尉! 職務中は呼び捨てはダメだぞ! 敬称を付けるように」


 マーク中将が直ぐに言う。

「ミリア、ブラス参謀長の言う事は正しい。職務中はキチンとするようにたのむ」

 ミリアがマーク中将に微笑み言う。

「はい、申し訳ありません、マーク中将閣下」そしてわざとらしく頭を下げる。


 ブラス参謀長がマーク中将に敬礼して言う。

「お邪魔でしょうから、私は失礼致します」そう言って部屋から出て行った。


 ミリアがマーク中将を見て言う。

「ブラス参謀長に私のことをどのように言ったのですか?」

 マーク中将が微笑み言う。

「あゝ、腹黒娘の魂胆は知っている。あえて企みに乗って情報を与えて混乱させてやると言ってやたら、ブラスは喜んでいたよ」

 そしてマーク中将はさらに言う。

「ブラス参謀長は信用出来る男だが、腹芸が出来ない正直者だ。よって全てを打ち明ける訳にはいかんのだよ」 

 ミリアが少し嫌な顔をして言う。

「私は腹黒娘ですか・・・・・・それは流石に酷いです」

 マーク中将はミリアの肩に優しく手を添えて言う。

「我々の事は悟られてはならんからな、慎重に動かねばならん」

それを聞いてミリアはマーク中将の顔を見て頷いた。

 


最後まで読んでいただき、ありがとうございました!

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