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アンドレア戦域82 帝国近衛兵団14

 エリー機動大隊現地配備、13日目夜。

 エリー達が、バレット市を出てから17時間ほど経過している。


 あれからエリー達は、部屋を移り話しを続けた。そして戦争は皇帝の意志では無いことを理解した。

 エリーが微笑んでエランを見て言う。

「お姉様は噂とだいぶ違いました。愚かでわがままで、政治には無関心、愚かな王家血統者の皇帝だと聞いていましたが、話しをしてそうでは無いと理解しました」

 エランはエリーを見て言う。

「そうね、噂は本当よ。そう振る舞って来たのですもの。そうしないと命など守れない。愚かで無知で傲慢な皇帝を演じる事こそが、私を守る術だと信じたから」


 エリーがエランの手を優しく握って言う。「お姉様もご苦労されたのですね。賢者が愚者を演じるのは大変ですものね」


 ユーリが2人を見て言う。

「エラン様は、帝国に帰国されるのですね。ですが無事に帝都に帰りつけますか? 摂政の企みは簡単では無いと思いますが」


 エランがユーリを見て頷き言う。

「そうでしょうね。摂政はとんでも無く頭の良い人ですから、暗殺やいろんな仕掛けはあると思います。ですがこのまま引き下がるつもりはありません」


 エランがエリーを見て笑い声を上げる。

「でも摂政にも大きな誤算があったのよ! それはエリーがいた事! 私の妹が生きていた事」


 トッドがエリーに近づき小声で言う。

「エラン様に何か術が施されているようですが・・・・・・、エリー様は気づかれましたか」

 エリーはソファーから立ち上がりトッドの側に寄り言う。

「はい、魔力の使用用途が制限されているようです。私がお姉様の中に潜れば解除は出来ますが、一気には出来ませんね。たぶんお姉様は壊れてしまうと思います」


 エランがエリーとトッドを見て機嫌悪そうに言う。

「エリー! トッドさんとどう言う関係なの」

 エリーは一瞬戸惑った顔をする。

「はい、私の剣技の師匠です。そして今は、私の護衛担当です」

 

 エランはトッドを見て微笑み言う。

「トッドさん、私の伴侶になりませんか。あなた様なら十分にその資格が有ります。私は歳も家柄など気にしません。そして血統者としてより優れた子孫を残す責務のため」


 トッドはそれを聞いて少し笑って言う。

「流石エリー様の姉君様です。冗談もなかなか良いセンスをしておられます」

 

 エランはソファーから立ち上がりトッドのそばに寄ると、エリーを押し退けてトッドの手を取って言う。

「トッドさん・・・・・・、冗談!? いえ、本気ですよ。トッドさんが良ければいつでも構いません」エランがトッドを見て微笑で見つめてめる。

 エリーがエランを見て言う。

「トッドさんが困っています。揶揄うのもいい加減にして下さい」

 エランがエリーを呆れたような顔をして言う。

「あなたは周りの人に恵まれていて羨ましいわ。私の周りには残念ながら惹かれるような人はいなかった。だからこそ、トッドさんは必ずものにする」


 エリーは反対側のソファーに移動してユーリの隣にゆっくり座って言う。

「申し訳ありませんが! トッドさんは大事なお方です。戯れも大概にしないと私も怒りますよ」

 エランは真剣な顔になってエリーを見る。

「私は、トッドさんに助けられました。それは運命です。私は受け入れます」


 エリーはソファーを叩いて言う。

「あゝ、もう! イライラします。この話はやめましょう! それでは今後にについてお話を進めましょう」

 エリーは珍しく苛立った顔をしている。


 

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!

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