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北部戦線66 アンドレア魔導師団19

 北部戦線、エリー機動大隊現地配備、12日目夜。


 エリー達が、バレット市北部域戦闘終了後、9時間ほど経過している 


 エリーはいま重装機兵ユーリカスタムのコクピットにいる。位置はバレット市南東部15キロ付近にいた。ここでジェーンの紅色のラムザⅣの試運転を行なっている。


 エリーのインカムにジェーンからのローカル通信が入る。

『通常システムモード問題無しだ! 今から、バックパックシステムモードテストを行う』


「はい、OKですよ! 今より防御シールド展開します!」エリーがインカムを押し言った。


 エリーは正面のモニター確認して戦闘モードを選択して移行させる。コクピット内にアナウンスが流れる。〈警告! 模擬戦モードレベル3確認! 目標機体設定確認! 防御シールド展開スタンバイ!〉

 そして重装機兵ユーリカスタムはジェーンの紅色の重装機兵から距離をとる。


『今からバックパック兵装システム展開作動するぞ! 用意良いか!』

 ジェーンから無線が入った。

「いつでもどうぞ! 準備完了してます!」エリーが無線に答えた。


 エリーはユーリカスタム機体を旋回させながら攻撃に備える。

 

 ユーリカスタムのコクピット内にアナウンスが流れる。〈警告! 高エネルギー体接近! 防御シールド展開!〉

 

 ユーリカスタム機体にビームのような光が四方から向かって来る。エリーは慌てて瞬時に防御シールド展開レベルを上昇させた。

「レンベルじゃないからこんなの食らったらもたない! 出力抑えてないの?」

 エリーがたまらず声を漏らした。そしてサブシートのユーリが反応して声を上げる。

「連隊長はこちらを潰すつもりでは?」

直ぐに警報が鳴り、アナウンスが流れた。

〈警告! 高エネルギー体接近! 防御シールド展開!〉

 また四方から光がユーリカスタムに向かって来る。エリーはたまらず、出力全開急旋回を行いかろうじてその光を交わした。

「本気ですか! ではこちらも反撃させて頂きますよ!」

 エリーは直ぐに兵装システムモードをライフルに変更して前面に防御シールド展開、加速した。


 エリーはスキル神眼を発動しユーリカスタム機体の魔導回路に接続視感する。

ジェーンの機体を認識すると、すぐさま模擬弾を単射モード間隔を置いて三発発射した。しかし当たり判定は出ない。

「ジェーン連隊長! 模擬戦モードなんですかね? エネルギー量が高過ぎるような気がするのですが?」エリーが声を上げる。ユーリがエリーに言う。

「確認した方が良いと思いますが」


「そうだね」

 エリーは直ぐにジェーンに無線を繋ぐ。

「ジェーン連隊長! モードは模擬戦モードなのですよね? 確認してもらえますか」


 ジェーンから無線が入る。

『エリー・・・・・・、申し訳ない! 戦闘モードのようだ! 直ぐに切替したいがシステムが受付出来無い・・・・・・!? お前の機体をロックオンしたまま解除出来ない!』

『機体のシステム停止も出来ない! システムがパイロット認証も拒否した!』

 ジェーンが混乱した声で伝えて来た。


 エリーは直ぐに無線を部隊通信に切替える。

「こちらレッド二号! 特三本部! 特三リーダー一号! システムトラブル発生! ラムザⅣシステム担当を呼び出し願います! システム暴走が発生している模様! 緊急処置が必要です!」


《こちら特三本部! 整備担当責任者と繋ぎます! お待ちください!》


「レッド二号! 了解! 時間が無い! 急いでください」

 

 そしてユーリカスタム機体の警報が鳴る。〈警告! 高エネルギー体接近! 防御シールド展開!〉エリーはすぐさま回避操作を行う。

「これじゃダメだね、兵装システムロック解除します!」


 エリーはすぐに正面パネルを操作する。

コクピット内にアナウンスが流れる。

〈警告! 味方機体認証無効! 兵装システムロック解除! 戦闘モード2移行確認! 融合炉出力リミット解除確認!〉

 ユーリが慌てて声を上げる。

「エリー様! どうするおつもりですか」


 エリーは声を上げて答える。

「融合炉を止めるよ、そうすれば動けなくなる」


 エリーは兵装システム、ブレードを選択してブレードにマナエナジーを通し薄紫色の光にブレードが包まれた。


《こちら特三本部! コクピット内左足元のレバーを下へ下げろとのことです!》


 ジェーンの慌て混乱した無線が入る。

《レバーが見当たらない! 何処だ! レバーらしきものが無い!》


 エリーがインカムマイクに苛立ち声を荒げる。

「こちらエリー! 時間が無い、融合炉を破壊する!」

 そして防御シールドを最高出力で展開して、ジェーンの機体に一気に距離を詰める。エリーは接近しながら、(チャンスは一回、二回目はないな、思った以上にあの粒子砲破壊力がある。直撃を喰らえば装甲が持たない)


 そうしてエリーの操るユーリカスタム機体はジェーンの機体へ右側方から猛烈なスピード接近する。コクピット内では警報が鳴り響いている。〈警告! 防御シールド展開シールド強度低下!〉

 ユーリが叫ぶ。「シールドが持ちません!」

「もう終わります! 大丈夫!」

 ユーリカスタム機体がジェーンの機体の間合いに入ると物凄い勢いでブレードを前へ突き出した。それと同時にブレードを包んでいた薄紫色の光はジェーンの機体全体を包み込む。そしてジェーンの紅色のラムザⅣは動きが止まり、うしろに一気に倒れ込んだ。

 

 エリーは直ぐに神眼で倒れたラムザⅣを視感する。(ジェーンさん大丈夫のようですね。爆発の危険性も無し、機体も機能停止しているようです)


 そして直ぐにユーリカスタム機体の脚を折り畳み、跪かせる。エリーはセーフティロックを解除してコックピットシールド開放ボタンを押す。コックピット内に警報が鳴り響き、ゆっくりとコックピットシールドが開放されていく。

 

 エリーはベルトを外し、コクピットから出ると下へフレーム沿いに滑り降りた。

「ユーリさん! 来てください!」

 エリーがコクピット上から出ようとしているユーリに声を上げる。

 エリーはユーリカスタム機体足元のアーマプレート内側ボックスを開けて、工具を取り出しているとユーリが隣りにやって来る。

「エリー様、やはり強制開放なのですね」

 エリーは頷き嫌な顔をする。

「そうだよ! ジェーンさん意識失っているみたいだから内部開放操作出来ないからね」

ユーリがエリーを見て言う。

「救援を待たれては?」

「待てないよ! 早く出してあげないと窒息しても困るでしょう」

 

 エリーはユーリの顔を見て直ぐに答えた。

「とりあえず換気空調システムが止まってるし、外気遮断になってたら死んじゃうよ」ユーリはハッとしてエリーの後ろに続く。

 

 エリー達は機体上部に這い上がり、コクピットシールドロック装置二箇所を強制解除する。そしてコックピット下部隙間のアダブタにハンドル状の工具を差し込み固定した。 

 エリーはスキル身体強化肉体増強を発動してユーリの手を握る。そして白色の光はエリーとユーリを包み込んだ。

「これでだいぶ楽に開けられるよ。五分頑張れば良いと思う」


 先ずエリーがハンドルを回して行く。コクピットシールドは動いているかどうかわからないくらいの速度で開放していく。

「とりあえず空気が入れば良いけど」

 エリーが呟く。二分間ほど30cmほど隙間が出来た。「エリー様、交代しましょう」そう言ってユーリがハンドルを持った。


 そして少し離れた森の中には数名の隠蔽魔法で偽装したアンドレア魔導師団の観測偵察班がそれらの様子を見ていた。たぶんいつものエリーなら直ぐに気づいただろうが、今日は、味方勢力圏内であるのと、ジェーンのほうに意識が取られ周辺の警戒を怠っていた。


 アンドレア偵察班長が言う。

「今日は大収穫だな! フレッド大佐もお喜びになるだろう。それでは、気づかれる前に撤収する」

 記録機器を持っている班員が答える。

「はっ! 周囲の者にも通達します」

 そう言うと、周辺にいた黒コートの者達が集まり森の闇の中に消えて行った。


 


最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!


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