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北部戦線57 アンドレア魔導師団10

 北部戦線、エリー機動大隊現地配備、12日目午後。


 エリー達が、帝国領に侵攻、バレット市郊外に到着してから47時間ほど経過している。


 現在、エリーは偵察任務に出動、帝国軍と戦闘状態にあった。


 エリーは正面のモニターを確認して言う。「ハル少将! 帝国軍の新型です。厄介なので、出鼻を叩きます」

 エリーは、兵装システムグラネードランチャーを選択すると、直ぐに発射した。

「こちらレッドリーダー! 帝国軍の新型です! 足が速いので注意して下さい! とりあえず各個撃破でお願いします」


《レッド二号! 了解!》

《レッド三号! 了解!》


 ユーリの機体が速度を若干落として距離を取る。アンジェラの機体はそのまま追随した。


 しばらくしてレンベルの警報が鳴り響く。〈警告! 接近確認! 防御シールド展開!〉

 レンベルの上方に直ぐに防御シールドが展開され爆発が発生する。そうして続け様に帝国軍のランチャー弾が飛来する。周囲に木々が折れて枝木が散乱する。

「3ユニットが距離を詰めず、ランチャー弾を入れてくる」エリーが声を上げる。


「レッド三号! 離れないで!」レンベルはアンジェラの機体に接近して上方に防御シールドを展開する。直ぐに爆発が発生した。「帝国軍新型機のパイロットは腕が良い!」

 エリーはハル少将に確認する。

「帝国軍の精鋭部隊が来ています! このまま蹴散らして予定地点まで進行しますか?」

 ハル少将は直ぐに言う。

「エリーさんにお任せします!」

 エリーは嬉しそうに答える。

「はい、了解しました!」

 エリーはインカムを押して言う。

「これより戦闘モード3に移行します! 各員! システム連動確認して下さい!」


 そしてエリーはふっと息を吐き、モニターを確認する。機体スピーカーからアナウンスが流れる。《戦闘モード通常モードよりモード3に移行! 機体相互リンクシステム起動確認! 相互間リンクシステム連動確認! 防御シールド展開確認!〉

 

 エリーはインカムを押さえて声を上げる。

「みんなそれじゃ行くよ!」

 そして三機は一気に猛烈なスピードで加速、500mほど離れていた帝国軍重装機兵に接近し、ブレードとライフルを交互に使用して次々と、帝国軍のスタンレー重装機兵の強化装甲を破断撃破して行く。そして、第二小隊の三機が一瞬で撃破残骸になった。


「残り3ユニットいます! 集まる前に仕留めます!」エリーは声を上げる。


 帝国軍重装機兵部隊は、尚も距離を詰めず、遠距離攻撃に徹している。


「鬱陶しい! グラネードランチャー斉射で潰します」エリーはそう言って北東側の小隊に向かってグラネードランチャー全弾を発射した。


 帝国軍重装機兵隊長機のコクピット内では警報が鳴り続けている。

「ミリア中尉! 接近したいが、無理のようだ! 僚機がもうすでにランチャー弾で撃破された」ジース大佐が旋回回避制御をしながらミリアに声を上げた。

 ミリアが直ぐに叫ぶ。

「もうすでに半数が撃破されています! 無理なら撤退をして下さい!」

 ミリアはサブシートで思っていた。

(この距離で魔女の威圧感を物凄く感じる! いやこれは恐怖心なのか? こんなのたまったものじゃ無い・・・・・・、早くこの場から逃げないと殺される!)

 ミリアは自分の手足が震えているのを自覚している。そして声を振り絞り言う。

「ジース大佐! 早く撤退命令をお願いします! 後方から増援が来ます! 任せましょう」


「了解だ、だがこっちも捕捉されて、全力で逃げているところだが、振り切れない!」

「えーーっ!」ミリアは声を上げる。

 

 ジース大佐は機体を小刻みに左右に振りながら必死の操縦をしている。コクピット内の警報は鳴り止むことは無く、もう何の警報なのかもわからない。


 レンベルは帝国軍隊長機の後方に迫り、ブレードを右斜めに斬撃を放った。そして隊長機の頭部が吹き飛び、隊長機はバランスを失い左方向へ転がって林に突っ込み木々をなぎ倒し止まった。


 ジース大佐は慌ててコクピットシールドを緊急開放する。シールドは前面に押し出され分割落下した。


「ミリア中尉! 早く出ろ! 機体が持たない」ジース大佐はそう言って体の痛みで呻く。ベルトを外し後ろを見ると、ミリアがぐったりして返事が無い。ジース大佐は体を捻りミリアの肩を揺する。

「ミリア中尉! 大丈夫か!」ミリアは返事は無い、ジース大佐はミリアのベルトロックを外しヘルメットを脱がせる。

「ミリア中尉!」大き目の声で呼び掛ける。ジース大佐は、顔を歪めながらミリアを手前へ引き出す。軽いと思っていたミリアが意外と重くジース大佐の負傷部分に激痛が走る。やっと機体上部にミリアを引き出すが流石に担いで3mは降ろせない。

「どうする!?」ジース大佐はミリアを前に抱えて機体上部から滑り一気に下へ滑り落ちた。「うーーっ!」ジース大佐はミリアと一緒に転げ降りて呻く。


 ジース大佐は痛みを堪えながら、ミリアの両脇に手を入れ引きずり後退する。引きずりながらミリアを見ると何か呻いている。

「ミリア中尉!」

 ジース大佐は呼び掛けるが反応は無い。ジース大佐は早く機体から離れよとミリアを引きずるが、力が入らず進まない。前方に見えるスタンレー重装機兵は煙を上げている。もしも引火誘爆したらこの位置では怪我では済まない。ジース大佐は焦っているが進まない。そしてスタンレー重装機兵から火が上がる。それを見てジース大佐は愕然とした表情をすると、慌ててミリア中尉の脇を離して、前方に周り抱き締める。

〈パン、パン、バーーン〉ついにスタンレー重装機兵は誘爆を起こし周辺に破片を撒き散らす。


 ジース大佐は思った。(あゝ・・・・・・、終わった)スタンレーは積載ランチャー弾にも誘爆を引き起こし周囲が炎に包まれた。


 

最後まで読んでいただき、ありがとうございます!

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