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北部戦線42 再会2


 北部戦線、エリー機動大隊現地配備、10日目夜。

 

 エリー達、バレット市内を士官用車両で走行していた。


 エリーは、見覚えのある建物を見て言う。「帝国軍司令本部のあった建物ですね。数日前のことなのに随分前のことのように感じます」

 ユーリはエリーを見る。

「エリー様はそう感じますか、私はそうは思いませんが」


 そうしてヴィオレッテの前に着く。車両が止まると、警備兵士が降りて店の周辺を確認する。そして、エリー達の士官用車両に近づき合図する。もうこの周辺一帯はブラウン商会の管理下に入っている。

 ユーリがエリーを見て言う。

「エリー様、それでは行きましょう」

 ユーリがドアを開け、エリーは車両を降りる。サラ憲兵軍曹が店の入口のドアを開けて店内を確認する。「エリー少佐! どうぞ入り下さい」

 そしてエリーとユーリは店内に入る。この前は帝国軍関係者で満席だった店内には誰もいない。思わずエリーが言う。

「寂しいね・・・・・・、誰もいないね」

 ユーリが微笑みエリーを見る。

「貸切ですね、こんな感じの食事も良いと思います」

奥で店主と給仕三人が頭を下げて言う。

「本日はお越し頂き、ありがとうございます」店主はエリー達の顔を見て少し動揺した顔をしている。

「誠に失礼とは思いますが、ローラさんではありませんよね!」

エリーは店主を見て微笑む。

「私は連邦国軍少佐、エリーブラウンと申します。お店の評判を聞き本日お伺いしました」

 店主はエリーの言葉を聞き少し不安そうに言う。

「誠に失礼致しました。ですがそちらの方もマリアさんと似ておられて・・・・・・、このような偶然が有るものかと、申し訳ありません。では、料理の方はどのように致しましょか?」


 エリーが店主を見て微笑む。

「料理はお任せします。スープと肉料理のメニューの中から今日のおすすめでお願いします」

 店主はエリーを見て頭を下げて言う。

「はい、承りました。お口に合うかはわかりませんが、精一杯頑張ります。しばらくお待ち下さい」

 そう言って厨房へと向かった。給仕係の女性がテーブルへと案内してエリーとユーリは席に座る。サラ憲兵軍曹は席の近くに立っている。カイ憲兵中尉は入口付近に立っている。


 エリーは立ち上がりサラ憲兵軍曹を見て言う。「カイ中尉! サラ軍曹! こちらで一緒に食事をしませんか? ユーリ少佐ダメですか? お二人も一緒では」

 ユーリが少し困った顔を一瞬してエリーを見る。

「はい、良いですよ」

 カイ憲兵中尉とサラ憲兵軍曹は困った様子だったが、ユーリが呼んだので指示に従って軍刀を外し席についた。

 エリーは給仕係の女性を呼び食事の追加をお願いした。


しばらく待っていると、料理が運ばれて来てテーブルに料理が並べられる。

「それでは、頂きましょう!」エリー達は食事を始める。エリー達四人は運ばれて来る料理を美味しく頂くのであった。



◆◇



ここは、バレット市内の民家内。セリカは2階の窓から外を見ていた。

「今日は、連邦国軍の入場はないか?」


 ドアを弱くノックする音がする。セリカは少し警戒した様子でドアの施錠を外す。

「入って下さい」そう言うと男がドアを開けて入ってくる。男はすぐセリカの顔見て言う。

「セリカ少佐、魔女の情報が入った」


 セリカが男からメモを受け取りしばらく目を通して言う。

「情報は確かなのですか?」

 男は頷きセリカの顔を見る。「連邦国軍はかなり油断している。帝国軍を全く警戒していない、市内にまだ制圧していないのにもう安心しているみたいだ」

 セリカは窓のカーテンを閉めて言う。

「でもこれは、どうなのでしょう?」

 男はセリカの表情を見て言う。

「これを逃せば、近付くことも出来なくなるだろうな、どうする単独で行くか? 支援はするが我々は収集屋だ! 闘いではほぼ役に立てる気がしない。しかし、応援も時間的に間に合わない!」


 セリカは男を見て考えて言う。

「しょうがないですね。覚悟は決まっています。このチャンス逃しません」

「支援は遠慮しておきます。あなた達を守れるほど、私は強くありませんので」

 男は呆れた表情で言う。

「はっきり言ってくれよ、オレ達は邪魔だから来ないでくれって」

 セリカは男に微笑む。「情報ありがとうございます。これで会うのも最後だと思います。お元気で」

 男は少し寂しそうに言う。

「あゝ、セリカ少佐もな、無事を祈っているが、だが、今回は見送りも有りだと思うがどうだ。仮に仕留めても無事には返してはくれないだろう」


セリカは男の手を握り言う。

「そうでしょうね。たぶん成功しようが失敗しようが命は無いものと思いますが、私は簡単には死にませんので、そうですね! またお会い出来るよう努力します」


「そうか、まあ頑張ってくれ!」

 男はそう言ってセリカの肩を軽く叩いて部屋を出て行った。男が出て行くとセリカは包みから刀剣を取り出す。そして鞘から引き抜き刀身を見て言う。

「これを使う事になるとは・・・・・・、しかしこれしか対抗手段が無い。一般銃器で歯が立たぬ以上、魔力解放してこの剣で仕留める。護衛の魔剣士をヤレるのか? 私の剣技で通用するのか? 我々部隊40人を10分足らずで殲滅した魔剣士セレーナ! しかしあれ以降、行方不明とのことだが」

 セリカは剣を鞘に納めて、剣を布で覆いテーブルの上に置く。そして時計を見て服を着替え始める。薄紫の長袖シャツに紺色のロングスカートに着替て、茶色のショートブーツを履いた。セリカは呟く。

「ローゼ様のご加護の元、我に力を与え賜え」そして部屋から出て行く。



最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!

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