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北部戦線20 特三機動連隊7

ここは、北方戦線、エリー機動大隊現地配備、7日目早朝。


 エリー大隊は、帝国特殊部隊の襲撃を受けてから55時間ほど経過していた。

エリー大隊は後方配置命令を受け、特別第三機動連隊へ編入配置になった。


 現在エリーは、国境戦線にいる。帝国軍重装機兵部隊との戦闘を終えて、3時間ほど経過、国軍重装機兵大隊と合流して警戒行動中である。


 警戒された帝国軍第二陣の押し出しはなく、帝国軍は元の防衛ラインまで後退し、たまに榴弾砲を撃ち込んでくる程度だった。


「こちら特三レッド一号! 特三各員! 只今より! 第十二師団機動連隊に警戒行動引継ぎ! 特三リーダー、レッド、ブール! 特三ベースに帰投します! 以上!」

 エリーがインカムを押さえてジェーン連隊長の指示を伝えた。


『こちら特三リーダー! 私は特一連隊を経由する! 先に帰っていろ! 以上!』

ジェーンからの無線音声が入った。


《特三レッド各員 了解確認!》

《特三リーダー各員 了解確認!》

《特三ブルー各員 了解確認!》

 指示確認の無線音声が入ってくる。


「それではお先に失礼します! レッド各員全力帰投します! 以上!」

 レンベルはフォバーリングから一気にフォバードリフト加速した。僚機も追随して加速して三機が小さく見えなくなっていく。


『ブルー一号! セーヌ! 置いてけぼりですか!』

 エリーに通信音声が聞こえ、エリーはそれに応える。

「こちらレッド一号! ごめんなさい! ブルー一号! お先です!」


 エリーのレッド隊はもう遥か彼方に見えなくなっていた。



◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇



 ここは、帝国軍第三軍司令本部ビル5階軍団司令官室。特三機動連隊偵察隊と帝国重装機兵部隊の戦闘から3時間ほど経過していた。


 マーク中将が執務机に座りまだ薄暗い外の景色を眺めて居た。そして呟く。

「ベル少将にも困ったものだ」


 執務室には四名が居た。マーク中将、セリカ少佐、国境戦線司令部参謀ヤング中佐、魔女討伐部隊情報士官ミリア中尉。


 ベル司令官の直属参謀ヤング中佐がマーク中将を見て言う。

「報告は以上ですが。ベル少将は現在指揮を取れる状況になく、第5戦闘群旅団長のキース准将が代行をされております」


 マーク中将は残念そうな顔をして言う。

「そうかわかった! ベルは更迭されるだろうが、それに私とて配置変えになるかもしれない」

「今回の件で、越境作戦は延期になった。後任の指揮官人事も発令されるだろう」


 セリカ少佐がマーク中将の方に顔を向け言う。

「今回朱色の重装機兵は【グランの魔女】だった。そして我々は蹂躙されたのですね」


 ミリア中尉が顔を顰めてセリカ少佐の顔を見て言う。

「我々は連邦国軍にまんまと騙されてのですよね」


 セリカ少佐はミリア中尉の顔を見て目を見開き機嫌の悪そうな顔をする。

「貴女が言いたい事は理解していますよ」


「いいえ、何も言っていません! 情報は使う側が的確に判断して使うものです」

 

 ミリア中尉が視線を下げて言った。ミリア中尉は続けて言った。

「よかったです。魔女討伐部隊が出ていたら全滅するところでした」


「魔女の戦闘力がとんでもない事は、改めて理解しました。小隊規模の数で損害無しに連隊規模の相手を全滅させるのですから・・・・・・、魔女についての情報はどうなのですか?」

 ヤング中佐が疲れた表情でセリカ少佐に尋ねる。


「連邦国の偽装情報だと思うのですが、10代半ばの少女との話です。国家の英雄として広く知られていますが、詳しい正体は伏せられています。私の予想では、特殊部隊襲撃時に現れた連邦の銀髪の女性士官が本当の【グランの魔女】ではないかと思うのです。とんでもない魔法の使い手で容赦無く敵を仕留めて行く、行動が一致していると思うのですが」


 セリカ少佐はヤング中佐に視線を向けて言った。


「しかし、朱色の重装機兵の僚機の能力も単独で魔女討伐部隊の新型を簡単に二機撃破した機体でした。この戦線で連邦国は何をするつもり何でしょう?」

 ミリア中尉はセリカ少佐に視線を向けて言った。


 マーク中将が三人を見て溜め息を吐き言う。

「連邦国もとんでもない切り札を持っているものだ。帝国にもこれに対抗出来るものはないのか? セリカ少佐は知らないか?」


 セリカ少佐は視線をマーク中将から外し少し考えてから言う。

「旧王国の血統者のことでしょうか? 王族血統者は魔力適性が高く過去に英雄レベルの者もいたと聞きましたが、先の革命時に女帝陛下以外の血統者は命を絶たれたと言うことになっていますが・・・・・・、実は第二王女が生きているのではないかと・・・・・・」


 そして、セリカ少佐は目を閉じてさらに言った。

「実は一年ほど前に、摂政様のご命令で帝国国内で13才から16才の少女の身元調査を行なっているのです」

「結果は該当者ははおりませんでしたが」


 マーク中将がセリカ少佐の顔の見て言う。

「帝国の根幹にある概念はローゼ教と血統者支配からの脱却を目指して建国された。そのために表面上は魔法を否定し科学技術を推進しているのだが、女神ローゼを崇めて民主化を進め魔法を重んじる連邦国に遅れをとるとはなんとも・・・・・・」

 

 ミリア中尉が少し強張った表情でセリカ少佐の顔を見る。

「セリカ少佐は元王家重臣マクガイヤ家の出身ですよね・・・・・・、だから色々知ってらしゃるのですか?」


 セリカ少佐はその言葉を聞いて少し驚いた表情をする。

 

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます!

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