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和平交渉 第157話 エリーの回想

エリーは両親からの告白を思い出す。


 エリーはランカーⅡで連邦国首都べマンへ飛行移動していた。エリーはランカーⅡのキャビン内で疲れから眠りにつき夢を見てる。

 それは10才のある日の両親からの突然の告白された回想的夢であった。


 執行の女神セレーナがエリーブラウンに転生して10年の年月が流れたある日の夕方。


 グラン連邦国べマン市首都中央ブラウン商会の第一応接室、ブラウン商会で一番大きく豪華な応接室だ。室内は豪華な調度品で囲まれている。


 部屋の大きなソファーに並んでジョンとニールが座っている。二人とも少し緊張した面持ちだ。そして、大きなテーブルの反対側に美しい紫色のツインテール、朱色の大きな瞳の美少女が微笑みながら座っている。エリーブラウンである。


 ジョンがエリーに向かって口を開く、

「エリー剣技の修練はどうだ、私は最近忙しくて見れていないが」


「はい、最近はトッドさんが筋が良いて褒めてくれます」


 ニールがジョンを少し怒った様な顔で見ると、ジョン顔を逸らして切り出す。

「エリー今日は、とても大切な話がある、

エリーも10才になり、もう真実を伝えなければならない時期になった」


 エリーは首を傾げて言う。

「何でしょう、そんな真剣な顔をされて、お父様お母様なんか怖いです」


 エリーは両親が伝えて様としている事をもう予測していた。そうエリーはセレーナの転生体、5才の時セレーナは覚醒して、王国のこと、本当の名前、本当の両親、この二人は血の繋がらないエリーを助けてくれた王国の従者なのだとすでに把握していた。


 ジョンはエリーの目を見ながら、

「エリーよく聞いてくれ・・・・・・」

「エリーは私達の本当の子供では無い!」


 エリーは(うん、知っていますが)

 エリーは目を見開いて驚いた顔をする。

「え……っ! とそれはどう言う・・・・・・」

 エリーは知らない振りの芝居をしていた。


 エリーは震える声で言う。

「お父様、そんなこと急に・・・・・・」

 ジョンは立ち上がり、エリーに近づき優しく両手を握た。

「すまないエリー」

 

 エリーはジョンの視線を外し俯いて言う。「冗談では無いのですね」


 ジョンは悲しそうな顔をして言う。

「エリー様あなた様は、本当はべランドル王国エレン・ドレーク王女殿下なのです、つまりべランドル帝国 女帝エラン・ドレーク様はあなた様の姉君なのです」


 エリーは顔を上げ驚いた顔でジョンを見て言う。「私が王女て・・・・・・!」

エリーは内心どう芝居すれば良いか悩んでいた。とりあえず流れに身を任せよう。

そう思って朱色の瞳から涙を流してみた。


 それを見てニールが駆け寄り、ジョンの反対側からエリーの顔に手を添える。

「エリー様これからも真実を隠して親子として過ごせれば良いのですが。そうも行かないのです」


 エリーは涙を手で拭きながらニールの目を見る。「どうしてダメなのです」


 ニールが言った。

「中等学科入学時、国家魔法士判定があるのですがそれが問題なのです。王女殿下は安寧の女神の血統者、これが発覚してしまう恐れが有るのです」


 エリーは(うわー面倒臭いことになってるな、そうか、血統者か1200年前のあの施術の残滓か。血統者は魔力量が多く国家間で優遇される、正当血統者は現在5家系統あったな)


 エリーの出身王家は安寧の女神と言う加護魔法能力を持っていた。


 エリーはちょと考えた素ぶりを見せ

「判定は受けねばならないの?」


 ニールは顔をコクリと下げる。

「はい……、無国籍者流民なら可能かもしれませんが」


 エリーは顔を下げて言う。

「そうですよね、ブラウン商会の娘が拒否なんてあり得ないですよね」


 ジョンがエリーの手を引き寄せて言う。

「エリー様、グラン連邦国中枢部に伝手がありもう手は打っております」


「上手く行くと思います、私にお任せください!」


 そこから、エリーは義父であるジョンから今後の説明を受けた。


 ブラウン商会は今や、グラン連邦国内でも有数の商会で、政府内にも顔が効くらしい、義父ジョンの親父殿はベランドル王国元宰相で諸外国貴族等に伝手があるとか、そして最も大きのが元宰相が国外に動かしていた、国家予備資金らしい、それらの資金、コネクションをフル動員して何とかするらしい。


 そして最後にジョンはエリーにお願いをした。

「エリー様、外では今まで通り親子としてお願いします。それからルイカは6才ですこのことは、いずれ伝えなければなりませんが、今は、妹して接してくださいます様お願いします」


 エリーは笑みを浮かべて言う。

「お父様、お母様もちろんですわ。これからも本当の家族としてよろしくおねがいします。ルイカを悲しませる様なことはしません」


 エリーにとって、血の繋がりなどどうでも良かった、育ててくれたのは間違い無くこの二人だし、前世ではなかった家族のふれ合い愛情も感じることが出来た。本当にありがとうと感謝していたのである。

 

最後まで読んでいただきまして、ありがとうございます! これからも、どうぞよろしくお願いします。

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