グッバイ、くそったれな現実
「うるせーーーーーーーー!!!!」
ビクっっ!!!!!
「な、なに?!」
周りを見回しても誰もいないのに、先程まで大声で愚痴を言っていた私の声よりさらに大きな男性の声が聞こえた。ここには私しかいないはずなのに…
「おい!お前うっせんだよ!何時だと思ってんだ?!」
「毎日毎日会社の愚痴ばかり、しかも深夜によ!こっちは寝てんだよ!時間考えろよ!!」
「ま、毎日…?」
「毎日俺にすがって会社の愚痴言いまくってるだろうが!いい加減にしろ!
…俺だってな最初はかわいそうな奴だって思ったんだからな?しかしだ。深夜に毎日大声で愚痴を言われ続けてみろ!こっちが参るわ!!」
「毎日…深夜に…私神様にしか愚痴を言っていないのですが…」
「だから、その相手が俺だわ!神様なんだよ!お前には姿が見えないかもしれないけど俺ほんとストレスだったわ。毎日お前の愚痴聞かされるの。」
「すいませんでした!」
「神様がいるとは知らず、約二年間深夜に愚痴をこぼしまくってしまい申し訳ありませんでした!!」
「…素直に謝るのな…だけど、俺はお前の愚痴にこれ以上付き合いきれん。だから、異世界に追放することにした。」
「異世界に連れて行ってくれるんですか?!ありがとうございます!!!!」
なんと神に私の願いは通じで異世界に送ってくれるそうだ!神に圧倒的感謝しかない。愚痴しか言っていなかったのになんて慈悲深い神なのだろうか。
「いや、追放だよ?意味わかってる?」
「異世界に行けるならこれ以上の喜びはありません!今すぐに異世界に送ってください。この世に未練は一滴もございません!」
「そんなに異世界に行きたいなら送ってやるよ…ただし!これは祝福ではない!神を怒らせた罪で異世界に送るんだ。いわば島流し的なやつだな。まぁせいぜい頑張れよ。」
「へ?ちょ、待ってください。異世界に行けることは嬉しいですが、島流し的なやつってなんですか?ちょっと!!」
私の質問には神は答えてくれず、目が焼けてしまうぐらいの光に包まれしまった。
私も異世界いきたい