戦いに疲れたイエローをおじさんが癒すおはなし
「わたしのせいで、おじさんの大切な家を壊して本当にごめんなさい!」
「ふざけるな!お前たち美少女ヒロインと魔獣の戦いに巻き込まれて、うちの家がボロボロだよ!あと25年もローンが残ってるんだよ!」
「ごめんなさい、私お金持ってなくて…」
「なんだと?」
おじさんの顔はいっそう険しくなった。
「お前にとっては他人事だろうがな、ベランダに干してあった下着も全部飛ばされたんだぞ!これがどれだけ悲しい事か分かってんのか!」
ミラプリイエローこと私は、街を悪者から守る少女ヒロインである。
私が弾き飛ばされて民家を壊した責任を感じて被害者の家に謝りに来てしまった。
それが弁償もできないことを告げられて、おじさんの怒りに、火に油を注いでしまうという結果になったのだ。
しばらく沈黙が続き、何か言い出さなくては、と、私は必死に言葉を絞った。
「お金はないけど、、私に出来ることならなんでもしますから!」
「お前に何ができるんだ?」
極めて落ち着いたトーンで返された。
おじさんは、真顔で私を見つめる。私は、自分に何ができるか考えこんで俯く。
「カラダで払えオラァ」とか言われるのだろうか。たしかに私は中○生にしてはバストは他の女の子より大きい。腕や足にはたいして筋肉がつかないのに、胸だけはDもあるのだ。
おなじ少女ヒロインの仲間には、変身カットで胸を強調しすぎだと注意された。
変身カットが際どいのは私の意思じゃないのに…
どちらかっていうと、変身することで足まで届くようになった、ツインテールを見て欲しい。こんな髪型の人が歩いていたら、道行く人が振り返るレベル。
それなのに、仲間は胸にしか目線がいかないらしい。解せぬ。
しかし、おじさんは私の下品な想像と真逆で、真面目だった。
「何もできねぇのか。」
「…ごめんなさい。」
「まあ、謝ってくれりゃ良いんだよ。
何もできないガキのくせに、いつも俺たちの街を守ろうとしてくれたんだ。
俺の方が筋違いだったかもな。
まあ、とりあえず座ってお茶でも飲んでいけや。」
「え…?」
必死に頑張っても負けて、謝っても許してくれなくて、何も出来なくて、私はもう泣く寸前だった。
「ほら、熱いから気をつけろ。」
そう言っておじさんは私の前にお茶を差し出した。ほうじ茶は確かに熱かったけど、私の好きなお茶だ。
そのとき、ふと思い出した。
昔おばあちゃんがほうじ茶を淹れてくれて、私が肩揉みをするとお礼にお饅頭をくれた事を。「上手だねぇ」と褒められて、頭を撫でてもらったことを。
「あの、おじさんの肩を揉ませてください!」
迷惑じゃないかな?私はまた否定されると思って、不安ながらも勇気を出して申し出た。
おじさんは表情は変えずに、少し間を置いてから、いいよ。と返事した。
おじさんの肩は硬く、私の細い指では力を入れすぎると痛くなってしまう。
おじさんが痛く無いように注意しながら揉んでいると、おじさんが時々「うふん」とか「あはん」とか変な声を漏らしたが、気にせず揉み続けた。
「ありがとう、大分楽になったよ」
やっとおじさんの役に立てた。おじさんの家を壊したことに、肩揉み一回が代えられるとは思わないけど、それなら何度も、許してくれるまでここに来ようと思った。
おじさんは運転手をしているらしく、普段から肩が凝るそうだ。
おじさんのためにも、またマッサージしに来てあげようと思う。
とはいえ、なかなか疲れた。
普段からしている事でもないので、指が痛い。私が椅子で休んでいると、おじさんから提案があった。
「そこにうつ伏せになれ、今度は俺が代わろう。」
「え、でも、私はお詫びをしただけなのに…」
「気にするな。もともと怒っていない。
それに、お前はこの街を守るために戦ってくれたんだ。俺一人の畑が潰れたくらいで済むなら、安いもんだ。」
「おじさん…。ありがとう。
私、もうヒロインやめようと思ってたけど、やめるのをやめる!
おじさんのおかげで、大切な事を思い出したよ!
私は私のために、変身して大好きな街の人を守るよ!」
そう言った時にはすでに枕にアゴを乗せ、横になった後で、トイレに行く機会を完全に逃していた。わたしはひっそりと尿意をもよおしていたのだった。
お茶が美味しくて、ついおかわりまでしてしまったせいだと思う、なにをやっているんだあの時のわたし…
この流れで「トイレお借りしてもいいですか?」と言えるだろうか、いや、言えない。
あ、今3回目の山を越えました。
「なんか湿ってるな、部屋暑かったか?」
「ひえっ、あ、大丈夫。です。」
おじさんの手は足から臀部へ移動し、汗をかいている太もものあたりを触っていた。
そのまま上に行かれたら、お尻があるんだけど。
ただでさえ気持ちよくて力が抜けそうなのに、尿意を我慢している状態で、その辺りをおされたら、、、。
「ちょっとキツイぞ」
そう言っておじさんは私の両足首を持ち上げ、交差させた。そしてそのまま膝を曲げてかかとをお尻にくっつけ…
「いだだだだ!!!」
「やはり此処が凝っていたか。
若いのに、大変だな。」
瞬間、激痛が走った。もう尿意を我慢することなんてできず、気力で耐えている。
「痛いっ、痛いからぁ!」
スカートが捲れて、薄黄色のショーツが見えていることはどうでも良かった。パンチラでなく、パンモロのレベルで。
多分おじさんも私の叫びが聞こえないほどに集中している。私の下着は見えていないだろう。
あっ、少し漏れた。
「やめてやめて!もう結構ですからあー!」
「相当悪い状態のようだ。
お前のためにも、しっかり念入りにさせてもらう。」
「あっあっ、あぁぁぁーーー!!」
生温かい感触がした。
「うえぇ、ひっく。」
「本当にすまなかった。
お前の着替えは洗っておく。俺のズボンは家に帰ったら捨ててくれて構わない。」
めちゃくちゃ泣いて、ひとしきり落ち着いたあと、他人の家で下着を着替えるという初体験をした。ちなみに代えの下着は持ってきていないので、おじさんのズボンを直履きしている。
帰る前に、忘れてはいけないことをおじさんに伝える。
「あと一つだけお願いしていい?」
「ああ、なんでも聞く。」
「下着は絶対屋外に干さないで。」
読んでいただきありがとうございました。
イエローはあざとかわいい系です。