第3話 家族
大学生の家1
男2「先程のはいったい何だったのか」
男2「自分では理解出来ない」
男2「ただ記憶が良いだけとも思えない」
男2「なら、1ヶ月前は何を食べたっけ」
大学生はしばらく考える
男2「う~ん……分からない」
窓の外の通行人を見る
男2「あの人はどんな人だろう……」
男2「やっぱり分からないや」
男2「見たことがないのか……先程のが偶然だったのか」
男2「う~ん……でも何か引っ掛かる」
男2「明日学校の帰りに図書館に行こう」
男は布団を体にかけて静かに眠った
家2
病気の男「うぅ……うぅ……」
男は苦しそうにしている
女1「ねぇ大丈夫?」
病気の男「うぅ……大丈夫だよ」
女1「大丈夫そうには見えないけど?」
病気の男「ただ無性に暑いだけだよ」
女1「エアコン着けるから待ってて」
病気の男「……」
男は何かを呟いた
女1「何か言った?」
病気の男「何でも無いよ」
女1「そう」
ピッ
女1「エアコン着けたよ」
病気の男「ありがとう」
女1「また何かあったら言ってね」
ガチャ…バタン
男は最後に何かを呟き、眠った
家の前
男1「よし」
気持ちを入れ替え、家の扉に立っている
ガチャ…
……ガチャン
男1「ただいま」
すると家族が迎えに来た
母親「おかえり」
兄「おかえり」
母親「今日は何か良いことあった?」
少しいつもよりも悲しげに言った
男1「その逆だよ」
男も悲しげに言った
兄「どうしたんだ?」
兄が不安そうに聞く
兄「何があった」
男1「目の前で人が撃たれたんだ」
既に冷えきっていた空気の中、一瞬の温かみを捨てて言った
兄「そ、そんな……」
母親「怪我とかは大丈夫なの?」
男1「僕は隠れていたから何もされていないよ」
男1「でも、店員の方はすぐに助けようとしたけど駄目だった」
母親「そんな事があったなんて……」
母親「実はね、3分前くらいに姉さんの犬が死んじゃったの」
母親は泣きながら強く犬を抱き締めながら言った
男1「そうか……それも悲しい事だね……」
下を見ながらそう言った
兄「さっきテーブルから落ちて、頭をぶつけたんだ」
母親「何年も可愛がってたけど、もう年だったのよ」
男1「もう遅いからお風呂に入るね」
混み上がる辛い気持ちに耐えきれず、1人その場を離れる
男1「あっ、そういえば……」
男は先程拾った紙を見返した
男1「これ、やっぱりさっきと同じ光景だ……」
男1「この紙は何だったのだろう」
男は紙を不思議そうに見つめてそう言った
次回予告
あの紙の絵はいったい何だったのか?
そしてこの後何が起こるのか?
第4話 夢