第13話 動く者と止まる者
静止した会社
男4「やったー!!!!」
男4「とうとう時を止めれたんだよ」
親友に話しかけながら言った
男4「あっそっか」
男4「止まってるから聞こえないんだったね」
男5「聞こえてるよ」
男4「ええ!」
男5「早く外に来なよ」
男4「どうして動いてるの?」
男4「はぁっ!」
男4「ゆ、夢か……」
男4「何故か、もの凄く疲れてる気がするけど…」
会社員は辺りを見回した
男4「あれ?」
男4「時が止まってる」
男4「つまり時間を止められた所までは…」
男4「現実なんだ!」
男4「夢では外に来てって言ってけど……」
男4「とにかく外に行ってみよう」
会社の廊下
男7「……」
男4「この人も止まってる」
男8「……」
男4「この人もだ」
男4「あれ?」
男4「時は止められたけど……戻せるのかな?」
男4「う~んんんんんんんんんんんん」
男4「はぁ、はぁ、駄目だ、出来ない!」
男4「でも、どうしたら元に戻るの!?」
男4「元に戻せなかったら僕はどうなるの!?」
男4「誰か助けて!!!」
外
男4「はぁ……はぁ……みんな止まってる」
男4「どうしよう……」
カランカラン
空き缶が転がってきた
男4「あれ?」
男4「時は止まっているから動くはずがないよね?」
男10「さぁ、それはどうかな?」
道の角からいきなり現れた
男4「えっ、誰?」
男10「やっとお前を見つけたぞ」
男10「お前をやっと殺せる」
殺意に満ちた顔で言った
男4「え!?」
男4「どういう事!?」
ヒュー…
男10「ん?」
男は上を見た
バコン!…バタン
何かが上から落ちてきて謎の男に当たった
そして倒れこんだ
男10「うぅ……」
男10「痛ったいな」
男はゆっくりと起き上がる
男4「まずい早く逃げなきゃ」
男4「うわっ」
バタン
男10「ははっ」
男10「つまずいたか」
男10「これでお前の人生は終わりだな」
男4「う~んんんんんんんんんんんん」
フゥアン
男10「周りが動きだしたのか?」
男は辺りの光景に目を向けた
男4「能力が使える!」
男4「今のうちに!」
男4「タッタッタッタッタッタッタッタッ」
会社員は逃げ出した
男10「くそっ」
男4「でも犯罪者は捕まえなきゃ」
男4「あんな男を野放しにしていては世界が危険だ」
男4「良いことを思い付いた!」
男4「う~んんんんんんんんんんんん」
フゥアン
再び時が止まった
男10「コツ…コツ…コツ」
謎の男は歩いてくる
男4「こっちだよ~」
男10「挑発なんかしても逃げ場はどこにも無いぞ」
男4「タッタッタッタッタッタッタッタッ…」
静止した会社
男8「……」
男4「確かこの辺りだ」
男4「もし彼が能力を使っている状態なら……」
男10「コツ…コツ…コツ…どうした?」
男10「逃げないのか?」
男10「まぁ良い、もっとゲームを楽しめると…」
男10「思ったんだけどな」
男4「犯罪者め、ゲーム感覚で人を殺めているのか?」
男10「お前には分からないだろうけど…」
男10「このゲームは俺の勝ちだ」
男10「話はここまでだ」
男は歩きながら会社員に向かってくる
男10「今すぐにおま………」
男は急に動かなくなった
男4「動きが止まった!」
男4「やっぱりこの辺りでは能力が効かなくなるんだ!」
男4「何を言っているのかは分からないけど」
男4「君の能力でも無理。僕には勝てないよ」
男4「僕の圧勝!」
男4「とにかく君は刑務所行きだー」
男4「僕の力で犯罪者を捕まえたよ!、やったー!!!」
会社員は1人で喜んでいる
次回予告
犯罪者を捕まえた会社員。あの男はいったい何だったのか?
第14話 現れ始める記憶