第１話 コンビニ
男がベットに横たわる病人に話しかける
男１「もう大丈夫ですか？」
病気の男「うん、大丈夫だよ……」
病気の男「いつもありがとうね……」
少し苦しそうな声で言った
男１「それなら良かったです」
男１「もう行きますね」
男はそう言うと玄関に向かって歩きだした
女１「ありがとうございます」
まだ大学生くらいの女子が話しかけてきた
男１「いえいえ、これが仕事ですから」
男１「父親を大切にしてあげて下さいね」
女１「はい」
男はドアノブを手に取り、玄関の扉を開ける
ガチャ……
男１「また何かあったら呼んでくださいね」
女１「はい、分かりました」
女１「今日も本当にありがとうございました」
女子の嬉しそうな顔を見て、男も少しほほえみながら頷く
男１「それではまた」
ガチャン
男はそう言うと、扉を静かに閉めた
大学生くらいの男子は家の前で扉を叩いている
男２「すいません！」
男２「誰かいませんか！」
ゴンゴンゴン……
しばらくしても何も反応がない
男２「はぁ、今日も駄目か……」
少し疲れたように呟きながら来た道を少し戻る
男２「一体あの人は何しているのか……」
男２「急に学校に来なくなるなんて……」
男２「あれ？」
ふと、正面を見るとそこには女子がいた
男２「あの子がどうしてこんな所にいるのだろうか？」
男２「少し様子を見よう」
物珍しそうにその女子を見ている。
女１「フンフフンフンフフン」
リズムよく鼻歌を歌いながらその女子は歩いている
男２「鼻歌を歌ってるような……」
男２「何か良いことがあったのかな？」
女１「あれ？誰かいる？」
人通りはあるものの、何か違う存在を察知したように辺りを見回す
男２「うわっ」
カサッ
見られたと思いながらも男はすぐに草の裏に隠れた
女１「何だか誰かの臭いがするような気がしたけど……」
女１「気のせいか」
気が付かなかったのか、その女子はそのまま歩いていった
男２「良かった……」
男２「でもどうして……」
ドスン……
男が立ち上がった瞬間に男の人とぶつかった
男３「おい、急に変な所から出てくるなよ」
少し険しい表情の顔をした男が少し怒鳴りぎみに言った
男２「あっ、すみません」
まるでやくざに謝るように少し小さな声で言いうと、男は何も言わずそのまま歩いていった
男２「う～ん……このままここで待ってても意味ないか」
大学生は帰りを待とうとしていたようだが、諦めて帰る事にした
コンビニ１
少し薄暗くなった道のとあるコンビニ
男１「よし、これとこれでいいよね」
男１「あっ、後あれも買っておこう」
男は弁当や飲み物を買っている
カランカラン
店員「いらっしゃいま……」
店員は入ってきた客を見て言葉を詰まらせた
店に入ってきた男がいきなり銃を取り出し店員に向けたのだ
男３「おい金をだせ」
この強盗は客が少なく、店員１人のこの時間を狙って来たようだ
男１「強盗か！？」
思わず声が漏れる
男３「ん？、誰か客がいるのか？」
強盗は辺りを見回すも、視界には誰も映らない
店員は焦りながらも現金を取り出している
男１「まずい……」
素早く商品棚に隠れたものの、恐怖に襲われこれ以上身動きが出来ない
男３「……まぁいい、とにかく早くしろ！」
店員「はいぃぃ！」
男１「とりあえず早く警察を呼ぼう」
男は気付かれないように携帯を取り出した
店員「これで全部です……」
少し湿った札束を手渡した
男３「よし、じゃあさよならだ」
強盗の手は銃に力が入る
店員「えっ？」
バン！！
店内に大きな銃声だけが響きわたった
男３「じゃあな」
カランカラン……
そう言うとすぐさま走り出した
男１「えっ！？」
男１「ま、まさか……」
男はすぐに店員のもとに走っていった
男１「うぅ……」
辺りに酷く血液が飛び散っている
男１「……でもまだ助けられるかもしれない……」
男は周囲の状況の酷さから諦めつつもすぐに生死を確認した
男１「死んでる……心臓に命中したのか」
その後、男はしばらく正気を取り出せないでいた
次回予告
現れた謎の強盗、死亡してしまった店員
果たしていったいどうなるのか？
第２話 目覚める能力
※投稿予定は活動報告から見れます
