第2話 期待?の新人
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「おいお前、新人か?」
俺がそう言うと、周りの奴らは冷や水を浴びせられたかのように静かになった。
受付の女も、目を見開いて驚いていた。
ただ、話しかけられたブレザーの少女だけはため息を付いた。
「……まさか、本当に難癖をつける冒険者が居るとは思いませんでした」
「そりゃどーも」
俺はテキトーにあしらい少女を横目で観察した。身長は150位と少し低めで、肩のあたりまで伸びた黒髪、そしてこの辺りでは珍しい黒目。
「……何ですか?」
俺が観察したのが気にくわないのか、少女は少し眉をひそめた。
「いや、珍しい格好をしてるからちょっと気になっただけ」
「……そうですか」
少女は、憮然とした態度で答えた。この辺は、先月来た奴と似てるな。
「んで、何しに冒険ギルドに来たの?」
「ギルド登録しに来ました」
「そうか、んじゃ代わりに記入してやるから」
「別にいいです、一人で書けますから」
少女は毅然とした態度で書類に向かった……が、
「……………………」
少女はペンを持ったまま固まった。そして、俺の方を向いて一言。
「すみません、代筆お願いします」
頭を下げながらお願いしてきた。
俺はこの時点で最初の違和感が確信に変わった。
やはり、この少女は…………
「転生者……だな?」