第1話 来訪者
初めまして、いろいろ拙い文章ですが、温い目で見てやってください
ここは、セント王国の冒険ギルド
そこには、依頼がたくさん張られている掲示板もあれば、冒険者が休んだり、英気を養うための酒場がある。
今日も、たくさんの鎧を着た男達(僅かながら女性も)が騒がしく飲んだり、真剣な顔をして掲示板を睨んでた。
「……はぁ」
俺は、それを酒場の隅っこでため息を吐きながら眺めてた。
「よお、昼間っから酒か?」
「……まあな、これといって美味い依頼も無いしな」
「さすが、僅か3ヵ月でBランクまで上がった冒険者は違うね」
「そんなことねえよ、運が良かっただけだ」
「運だけで、Bランクになるほど冒険ギルドは甘くないぜ」
俺は小さく舌打ちをした。
「隣、座るぜ」
「……もう座ってんじゃねえか」
隣に座ってきたこいつは、おなじBランクのヤーディア、暇な時は一緒にパーティーを組んだりして依頼をこなしてた。
俺が先週からフリーの冒険者になってからは1度も一緒に依頼を受けてない。
「にしても、お前がここに来てからここの連中も変わったよな」
「……そうだったか?昔もこんな感じだったぞ」
酒場では、自慢話をするシジイや、若い受付嬢にナンパする男ども、ありふれた冒険ギルドだ。
「いや、昔は暗くて、今みたいに活気溢れる感じしゃなかった」
「ふぅん、俺にとっちゃただうるさいだけの連中だかな」
そう言いながら、俺は酒を一口飲んだ。ヤーディアも違いねぇと言って酒を飲み干す。
「そういえば、そろそろだよな?」
「何が?」
「恒例のあの騒ぎが起きるやつ」
「……今回はどんな奴がくるか」
「おっ、気になるか?」
「……まあ、人並みにはな」
ハハハっとヤーディアは笑った。別に可笑しいことはないだろ。
「いや、お前が他人を気にするのが珍しくて可笑しくてな」
「……そうか」
俺は、不貞腐れながらさらに飲んだ。
「おっ、噂をすれば」
ヤーディアがギルドの入り口を見た、というか、ほぼ全員がそちらを見ていた。
「……すみません、ギルドに登録したいのですが」
やって来たのは、1人の少女だった。
だが、注目をされるのはそこではない。
ブレザーを着ていたからだ。
「おお、噂をすれば」
ヤーディアは至って普通の反応を示したが俺は違った。
「ん?どうした?」
「すまん、ちょっとテンプレ過ぎるが、俺がその役をやる」
そう言って俺は、少女がいる受付に向かった。
「ハハハッ!そりゃあ面白いことになりそうだな!」
笑ってるヤーディアを尻目に俺が早足で歩いた。
「間違いない、あいつは……」
少女を見た瞬間、違和感を感じた。
俺は、受付嬢と話してる彼女に声をかける。あくまで、テンプレどうりに……
「おいお前、新人か?」