3、ストーリー構成 【チラリズム】
前項ではちょっと難しい内容を伴った講座となってしまいましたので、今回は気軽に読んで学べる内容に致します。
そのタイトルは、ずはり【チラリズム】。
ふざけているわけではありませんが、息抜きのつもりが羽目を外す可能性もあります。
小説講座の面目はちゃんと保ちますので、ご容赦ください。
では、本題に入ります。
チラリズムというのは男心を絶妙に刺激します。
ひらひらと舞うように。
ゆらゆらと誘うように。
見えそうだけど見えないから見たい欲求が高まる。
簡単に見えたら欲求はすぐに満たされ、小さな満足しか与えてくれない。
だからこそ、見えないように隠される。
刺激されるのは、探求心か、知識欲か、はたまた性的欲求か…。
わかりますよね、この心理。
何の話かって、もちろん小説ですよ。
チラリズムさせるのは、【真実】だったり【先行き】です。
焦らすことの必要性、それが今回の講座内容であり、だからチラリズムです。
期待した方はごめんなさい。
さて、チラリズムが欲求を高める要素であることは、胸元やらうなじやら絶対領域やらに興味を持つ男の心理と照らし合わせれば理解出来るでしょう。
隠すから見たくなるし、なかなか展開が進まないから焦れるわけです。
服なんて着る文明が生まれなければ、裸に価値はなくなるはずです。
ぜひ行きたい。
小説でも当然使える心理ですよね。
キャラに服を着させないとか、そういうことではありません。
ストーリーには様々な展開があるわけですが、行き着く先には【障害のクリア】やら【謎の解明】やら、何かしらの結末があるような構造にしたいですよね。
そこに至る道のりにおいて、【結末】をチラリズムさせ続けるということで、読者を焦らすということです。
前述の通り、焦らす行為をすればするほど、スカートの中を覗き込みたくなる心理は高まります。
もどかしさで胸がいっぱいです。
目の前に餌をぶら下げられている状態に等しいわけですから、なんとしてでも餌に食らいつこうと必死になる。
簡単に事を解決させてしまうというのは非常に勿体無い行為なんです。
欲しがりさんな読者に対して、作者は餌を用意してあげ、空腹で限界になる寸前まで餌を与えない。
早く更新してください、って言われる小説は、得てしてこのチラリズムの提示が上手い展開作りが出来ている証拠です。
先の展開が気になって気になって仕方がない、欲求不満な状況に読者を追い込んでいるわけですから。
栞を挟ませたり、ブックマークさせるには最良の手立てとなりうるかと思います。
しかしながら、諸刃の刃でもあることも同時に覚えておいてください。
欲求不満な飢餓状態というのは、イライラが募っている状態でもあります。
カタルシスの項目では、障害→クリア→快感という構図だと再三言ってますが、焦らしが介入する部分は【障害】と【クリア】の間になるわけです。
ここであまりに焦らし過ぎて、【クリア】に至る前に欲求不満が爆発すると、その小説に対するイライラしか残らなくなります。
あるいは、【クリア】まで我慢できたとしても、納得のいかない【クリア】であれば、そこでも不満は爆発することでしょう。
これが、焦らしの危険性。
読者をよりのめり込ませる重要なテクニックですが、一歩使い方を誤れば小説の評価が地に落ちる諸刃の刃となるわけです。
読者が納得する【クリア】を用意した上でチラリズムさせ続け、飢餓状態が限界に達する前に障害を乗り越えさせる。
これが上手く出来れば、より大きなカタルシスを与えることが出来るのは間違いありません。
小説に限らず、物語の紡ぎ手というのは得てして気が逸りがちになります。
早く進めたい。
書きたいシーンがある。
もう書き終えたい。
様々な心理状態から、焦らすことをせずに展開を早めてしまうことが多々あるわけです。
そんな時でも、じっくりと腰を据えてチラリズム天国を読者に提示した状態で焦らし続ける。
これが出来るか出来ないかは作者の性格にもよるかと思いますが、そこを我慢することが出来れば、読者を惹き付ける要素とすることが出来ます。
ストーリー構成を煮詰めて、チラリズムさせる展開を組み込んでみてください。
そんなわけで今回はチラリズム及び、焦らす展開の重要性についてでした。
やっぱりふざけてしまったわけですが、後悔はありません。




