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小説講座  作者:
43/59

1、文章作法 【口語体、文語体】


せっかくなので、続けてもう一つ日本語について講座を設けます。


日本の文語には、口語体と文語体の二種類があります。

話し言葉と書き言葉って言えば通じますかね。


厳密に言えば、口語体を話し言葉とするのはちょっと問題があるようですが。


日常で使われる会話内の言葉遣いを文章にしたものが口語体、前時代的な堅苦しい丁寧で古典文学に用いられるような文章が文語体です。


文語体が前時代的なのは当たり前のことで、明治時代に起こった“言文一致”という運動を境に、話し言葉が主体となる文語が主流になったという経緯があります。


言文一致ってのは、それまでの文語文法、歴史的仮名遣いに基づいた“文章を書くための言葉”と、日常に使う話し言葉(現代の口語文法及び現代的仮名遣い)を同じにしてしまおう、という運動だと思ってください。


わざわざ文を書くための言葉なんていらないだろ?ってことです。

ですので、現代における文語というものは極めて話し言葉に近くなっています。


俳句や川柳などで、やたら堅苦しい文体のものが多いのは、文語体の流れを引き摺っているせいでもあったりします。


ここまでが予備知識。


では、実際に口語体と文語体の違いを見てもらって理解を深めてもらいます。



左が書き言葉、右が話し言葉です。




ではない  ⇔ じゃない

している  ⇔ してる

そのような ⇔ そんな

みな    ⇔ みんな


色々な   ⇔ 色んな

このため  ⇔ なので

だが    ⇔ でも

決して   ⇔ けして




全てではありませんが、こんな感じです。

使われやすい言葉を挙げてみました。


改めて見ると、自分で文章を書くときはどちらになってますか?


近代文学は口語体たる話し言葉が主流とはいえ、口語体のみで書いたとしたら文章としてしまりがないようにも見えます。


簡単に言えば、客観的主観である三人称小説を極めて日常語に近い口語体で紡いでしまうと、主観めいた文章が混ざりやすくなって雰囲気を濁す形にもなりかねません。


ちなみに、日常語と口語というのも実は違いがあります。


すでに書きましたが、口語というものは現代の口語文法及び現代的仮名遣いに基づいた話し言葉です。要するに現代語。

では、日常語とは何か?というと、簡単に言えば日常的に使う言葉。


もう少し深く突っ込むと、本来の日本語には存在しない言葉も含むけどそれが浸透して当たり前に使われる言葉、かな?


どの時代も、若者というものは造語や聞き違いなどを発展させて新しい言葉を作る傾向にあるようです。

ギャル文字や2ちゃん用語、略語などなど。


その外にも変化の仕方はあります。

味わうという動詞ですが、活用形で~させるの場合になると、味わわせるが日本語的に正しくなります。


ですがこれ、読んでみると違和感ありますよね?

人によっては“味あわせる” だと思ってた、なんて言いそうです。


なぜなら、この味あわせるというのが「味わわせる」の日常語となっているからです。

口にしたとき、こっちのほうが言いやすいから、というのが理由。


すなわち、日常語には日本語として間違っている話し言葉も混ざっているということ。

話し言葉の全てを小説に組み込むと、誤用だという指摘を受けてしまいかねないです。


しかしながら、日常的に使われて浸透している言葉なのですから、場合によっては“味あわせる”のほうが親しみがあって理解しやすい、という意見も世の中には存在します。


プロの作家さんでも、この点を考慮して日常語をあえて組み込む方もいるようなので、決して間違いではないようです。


日本語一つとっても、このような特性を持つ言葉もあります。

もし、違和感を覚える文章に遭遇した場合は、放置せずにしっかりと調べることをお勧めします。


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