3、ストーリー構成 【結】
少年漫画の王道的ストーリー三大要素というものが存在します。
「友情」「努力」「勝利」です。
ジャンプとか読んでいる人は、この三つのフレーズを見て、なるほどと思ったかもしれませんね。
それほどに重視しているポイントです。
さて、結の項目でこれを語るのは当然意味があるからです。
このフレーズの中で、「努力」だけは物語り全体に散らばらせてあげる必要があります。
受け身なだけのキャラなんて、まったくもって面白くないですから。
後ろ向きな主人公とか、読んでて気が滅入りますよね。
前向きに行動させるべきです。
起から始まり、承へ繋ぎ、転で大きく動き、結で結ぶ。
一連の流れの先、最終段階の結に、残りの友情、勝利を入れるとこうなります。
絶体絶命に陥ったキャラが最終的に友情に支えられて立ち直り(仲違いしていたけど憎むべき敵を前に……みたいな展開は最高です)、今まで存在しなかった新たな力を手に入れて勝利に至る。
この構造が求められるのは、純粋に読者に受けがいいからです。
別にバッドエンドでもいいですけど、先にも言ったように、読者は感情移入してキャラを応援しています。
後味の悪い終わり方というのは、悪い意味で読者を裏切る行為にもなります。
もう一度読み直したい、続きが読みたい、と思わせることが出来たら、作者冥利に尽きます。
そのためにも、中途半端な結末や苦い思いをするような結末、実は夢オチでしたみたいなのは避け、大団円にて収まるようにしたほうが無難です。
結の項目では、他にもやらなければならないことがあります。
一つは、謎を残さないこと。
「そういえば、主人公がヒロインを殺した理由が明らかになってないけど、どうなったんだろ?」とでもなれば、後味が悪いにも程がありますよね。
物語内で提示した謎や伏線は、必ず回収してください。
一つは、物語に決着を付けるのと同時に、キャラ一人一人の悩み、葛藤にも答えを出すこと。
キャラクター理論の項目にあった、弱点、コンプレックスを用意したのであれば、克服という結末を用意するということです。
これをしておかないと、キャラは成長出来ませんので。
一つは、人間ドラマを描き切ること。
敵は倒したけど、味方とケンカしたまま、ではハッピーエンドを楽しめませんよね。
人間関係をすっきりとした形に結び直して、後腐れなくしてください。
【結のまとめ】
1、転で起きた出来事を解決する。
2、物語内全体の問題ごとを全て解決する。
3、読者を裏切らない形で終わる。




