2、キャラクター理論 【行動原理】
動機付けには、大別して生理的動機付けと社会的動機付けの二つの種類があります。
生理的動機付け(生物的動機付けとも)
生命を維持し、種を保存させるための動機。
飢え、睡眠、排泄、怪我・病気の回復など。
社会的動機付けは三つの動機付けに分けられる。
1、達成動機付け
評価を伴う達成状況において、高いレベルで目標を達成しようとする形態の動機付け。
2、内発的動機付け
好奇心や関心によってもたらされる動機付けで、賞罰に依存しない行動。
3、外発的動機付け
義務、賞罰、強制などによってもたらされる動機付け。
さて、学術的に動機付けを分類すると上記の通りとなります。
行動の根幹となるこれらの動機を【行動原理】と私は呼んでいます。
学術的記述だと、ちょっとわかりづらいですよね。
欲求に基づく人間心理にそって、噛み砕いて分けてみましょう。
ずらりと並べてみます。
【1】 愛
愛を求め、愛に踊り、愛を交わし、愛に溺れ、愛に生きる。
どんな物語をも彩る、最高のスパイスです。
愛のために何を成すか、キャラに考えさせてください。
【2】 好奇心
探究心でもいいですね。
欲求としては弱いですが、出来事に関わろうとし始める頃合いの行動原理としてはありがちかと思います。
その後、違うモチベーションを持たせるというのがベストです。
【3】 防衛
生存本能こそ、生物の最大欲求です。
迫り来る死に立ち向かう姿は、例え格好悪くても人間的に見えます。
【4】 欲求(食欲、性欲、睡眠欲)
法の確立した現代でも、起こる犯罪は数知れず。
全ては満たされぬ欲求が原動力となってしまっています。
【5】 自分探し
今の自分に満足出来ない人間は多いです。
ですが、自分を変えるには大きな労力が伴うもので。
心の端で思うような欲求程度では現状維持を選ぶものですので、しっかりとした意思を持たせてください。
【6】 義務
人が生きる上で背負わなければならない責任です。
立場や人との関わり合いの中で生まれる行動原理となります。
【7】 復讐
怨嗟の類は人を狂わせます。
何物に変えても果たさずにはいられなくなる欲求です。
感情の爆発ですから、制御しにくいのが玉に瑕。
【8】 正義
もっとも分かりやすい構図が正義と悪ですね。
何を正義とするか、何を悪とするか、はっきりと定める必要があります。
だからこそ、自分の正義が正しいのか悩ませることも可能です。
【9】 信頼
信じる心は美しいものです。
友情を描くにはなくてはならない心模様になります。
無条件で信頼出来る相手が欲しいものです。
上記で様々な行動原理をあげましたが、重要なのは例え欲求は同じでも、誰もが同じ行動を取るわけではないということです。
愛を告げる方法は人それぞれ、そもそも告げない人だっています。
キャラにあった行動をさせることが大事だということですね。
どの欲求が優れている、というものはありません。
それぞれ一長一短あるので、小説にあったモチベーションを確立させてあげてください。