ディアール
魔王が世界征服、もとい! 世界統一してから一年……。
ディアールにようこそ! ここは魔法があり魔物もいて、あなたの世界より、刺激が多いですよ! それではまず、この物語の主人公、アルフレッドをご紹介します!
歳は十七。一人っ子で甘やかされて育ち、だけど、剣の腕前はディアールの中でも優秀!しかし、宝の持ち腐れ、毎日寝てばかり。
次に、ヒロイン。チェルシーを紹介しますね?
チェルシーは、アルフレッドの幼なじみ。歳は十六だけど、姉御肌の肝っ玉がすわった、元気な女の子。
いつも、アルフレッドを起こしては、剣の稽古をして(つけて?)もらったり。かというと、村娘達とキャッキャッウフフしたり、意外に女の子な面もありまして。
さぁ物語の始まり!始まり!
ディアール歴五百十六年、人間達は領地獲得へと、戦争をしていた! そこに、現れた一人の美女が魔王である。魔王は逆らう者は次々殺し、世界征服をなし遂げた! それにより、人々には平和な日常が戻って来た。
そんな戦争も知らない、山奥の村【ペンション】では、のんびりとした時間が流れていた……。
「起きなさいよっ!アルフレッド!」
毛布を取り上げるチェルシー。
「ん~」
むにゅ!毛布を探る、アルフレッドの手はチェルシーの、胸を触った!
「コラー!」
チェルシーの逆鱗に触れた!
「うぐふ!」
チェルシーの拳が、アルフレッドの腹部を強打した!
「何するんだよ~?」
「私の胸を揉んだでしょ!」
「寝ぼけててわからない」
「とか言って、わざとでしょ~?」
「だから、違うって!」
「もう!それより、今夜は村の宴でしょ!?一緒に行くって、約束したじゃない!?」
そう……今夜は村の宴、一年を締めくくる最大の行事!
「そうだっけ?」
「もう!」
そして、その夜、ペンションの村で、宴が開かれた。村娘はペンションの伝統的な衣装、カイロというミニスカートに、水着みたいなブラをつけた姿で、キャンプファイアを中心に、踊ったり、食べたり……。
チェルシーもカイロを着けて、一段と女の子らしくなり、アルフレッドは見とれた。
「どお……かな?少しは惚れた?」
「え?あ、うん。普段の暴力女とは違うな」
「何よそれ!ふんっ!」
今日によって二度目のチェルシーの逆鱗に触れた。
「待てよチェルシー! 踊ろう!」
「もう調子いいんだから」
二人は踊り出した。
「ヒューヒュー!おあついね~お二人さ~ん!」
茶々を入れたのは、チェルシーの父親。
「もう!パパってば~、アルフレッド、気にしないでね!」
「毎年の事だからな」
「アルフレッド!私とも踊って~!」
アルフレッドを狙っている、ケイシーが踊りを誘った。
「ああ、いいよ!」
「ちょっと!アルフレッド!あん!もう!」
アルフレッドの博愛主義な、アルフレッドに、チェルシーは怒ってしまった。ケイシーは胸が豊満で、アルフレッドにくっついてきた。
「ちょっと、ケイシー近い!」
「もっとくっつきましょ!うふふ!」
そこへ静寂が訪れ、人々の囁きによれば、よれよれした村長が、何かを発表するらしい……。 皆が、ざわめくのを止めた時、静寂が訪れ村長が話し出した。
「魔王様が、世を束ねてくれたおかげで、こうして宴を無事、今年も行う事ができた!」
村長は続け……。
「……魔王様もそろそろ年の功、婿をディアールから、選ぶ為、年の十六~二十の男は皆魔王様の元へ旅たつのだ!」
キャンプファイアの、燃えた木がバチバチいいだしたと思ったら、今度は皆がざわついた!
「そんな……アルフレッドも……?」
チェルシーの両目から、涙が溢れる。
「でも~婿は何人なわけ~まさか全員婿にする気ぃ~?」
ケイシーの発言で、ハッと我に返り、涙を拭うチェルシー。と、それを横で見ていたアルフレッド。沈黙の要塞。
ケイシーの、最もな質問に、村長は答える。
「一人だ!」
辺りが、またざわめく。
「じゃあ、俺に当たる率は低いわけだ」
「そりゃ、お前の顔じゃあな(笑)!」
「アハハハハ(笑)!」
なんて、呑気な奴等もいる。
「アルフレッドは、選ばれたらどうする?」
チェルシーは、上目遣いで聞いて来た。余程心配なのだろう。
「断る。いくら魔王様だって、俺にも選ぶ権利があるはずだ!」
「選ぶ権利ぃ~?一体何人とおつきあいしてるのかしら!?」
心配から一転、チェルシーは腹をたてた! 独占欲といったところか……。
読んでくれてありがとうございます!
駄作が多いですが、これはどうかな?って思います。