表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
セキュリティ事件解決しちゃいますが、何か?JK紬のセキュリティ相談室  作者: 雨後乃筍
8章 パスキー・パスワードレス

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

57/79

8−4 2要素(マルチファクター)の罠

 夕日が差し込むいつものファミレス、窓際のボックス席で私はモンブランのケーキセット、七香は栗のパンケーキを注文した。


 オレンジ色の夕日で鮮やかに映えるモンブランは一際甘い匂いを放っているようだった。


 七香は、新作の栗のホイップトッピングパンケーキを夢中で写真に撮っている。


「BeReal通知来た」って言ってたから、SNSに載せるつもりかな?


 こういう時の七香の表情はコロコロ変わって見ていて飽きない。


「でね、さっきの続きだけど」


 1. 「人(知っていること)」


「まず、暗証番号。これは『あなただけが知っている情報』。ネットでいうパスワードと同じだね。これがセキュリティの最初の要素」


「暗証番号って4桁の数字でしょ?すごい弱いパスワードだよね」


「厳密には暗証番号はPINと言ってパスワードではないんだけどね。だから他の要素も使っているの」


 2. 「もの(持っていること)」


「次に、キャッシュカード。これは『あなたが持っているもの』。スマホで使う認証アプリやSMSで届くコードと同じ。これがMFAの2つ目の要素」


 七香の瞳が丸くなる。


「なるほど……!」


「つまり、ATMは、『人(暗証番号)』と『もの(キャッシュカード)』の両方が揃わないと、絶対にお金を引き出せないように守っている」


 私は一つ一つ噛み締めるように言った。


「もし暗証番号がバレても、カードがなければ使えない」


「カードを落としても、暗証番号がなければ使えない」


「これが多要素認証(MFA)の本質」


 七香はスプーンを握りしめ、身を乗り出す。


「わかった!ってことは、あの面倒くさい認証コードって、セキュリティのキャッシュカードなんだね!パスワード(暗証番号)が流出しても、コード(カード)がないと、誰も私のアカウントを使えないってことか!」


「そういうこと。実際に銀行のキャッシュカードの裏とかに「暗証番号を人に教えないでください」とか「キャッシュカードを他人に貸さないでください」って書いてあると思う」


「えー?そうなの?読んだことないなー」


「まあ、普通は読まないよね…」


 私だって読んだことない。


 そうゆうのを読み聞かせてくれる、普通ではないパパがいるから知っているけどね。


<つづく>


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ